白石宇井とは何者か
ヒロソ
第1話 鬼と神の国
「この鬼やろう」
と、私は叫んだ。
目に見えないからって、調子に乗るんじゃない。
頭の中を読まれ、活動を邪魔された私は、少々感情的になっていた。
日本には、歴史的行事の「節分」がある。
→ 鬼は外
遊びじゃない。
現実に対処するため、それがあると考えている。
先人が教えたように、今の私も鬼退治の必要を感じるようになった。
鬼による人生の横やりを何度も経験したからだ。
「あの事故も、かの事故も鬼か」
頭の中がぐるぐる回る。
対処を考えるうち、話はどんどん大きくなった。
事故は個人の災難。
とすれば、
国家の災難は?
「戦争か」
昔から先人は、「生臭い」という表現で「鬼からの風」を教えていた。
日本はあの戦争で飛ばされたのだから、戦後はもっと「風の研究」をしてもいいはずではなかったのだろうか。
私個人は、「鬼の存在」に気付いて幸いだったと考えている。
対処法が得られるし。
そうそう、
タイトルにある「白石宇井」を、まず説明しておこう。
研究成果として。
→ シロ・イシ・ウイ
「シロ」は、聖書の救世主を予告した名前。
「イシ」は、到来したメシアのあだ名。
「ウイ」は、「宇宙の井戸」の意味になる。
いきなりこんな話をしてしまうのは、前のめりに過ぎる・・・
そうだろうか。
だがこれは、長年の労苦から得た「鬼への鎧」だ。
猟奇事件や事故や戦争でさえ、避けて通れる可能性があると、私は考えている。
→ 知って損はない
この知識に至るまで、多くの横道に逸れた。
いくつか宗教の畑も歩いたが、いつもこんな感じだった。
「丸呑みしなさい」
「さもなければ救われない」
■正体不明の日本
日本は歴史が謎だらけ。
指導者の宗教は、神道。
ここで子供が訊く。
「日本ってなにもの?」
「神の国?」
「神の国」と自負した日本が、戦争に負けた。
その理由は・・・
これを、子供にも説明できない。
多くの社寺を歴史に残し、祭りや行事に包まれた謎多き歴史の国。
この由来について、納得の答えを得ていない。
「残念だ」
すると、こんな質問が出るだろう。
「そう言うあなたは、答えを得たのか?」
実は、
「得てしまった」
風のざわめきが消そうとするが、私の脳裏に内容がはっきり残っている。
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