第14話 国王としてでは無く友人として

私の言葉を聞き、ユウはまっすぐと私を見たあとユキを見て「…でしたら尚僕としても皆さんに新たに誓わなければなりませんね」と言うとユウは立ち上がり「賢人であり、元勇者であるこの店のマスター、そして世界に誇る魔術師殿、そしてこのお二人が大切にしているこのお店、そして従業員の方々を国を挙げて守り抜きます」と言うと再び椅子に座った。

私は彼の言葉を聞き、「…まぁ有り難い宣言ではある、しかし我々を守る?…それは我々を舐めすぎていないかね?」とニヤリと笑う、私のその顔を見てユウはキョトンとしている。私は続けて「ユキさえいれば私の能力、心象風景を具現化させるものに時間制限など存在しない、それに私とユキ意外を従業員とひとまとめ?武器こそナイフを使用する者が多いがそこらの軍人等には引けを取らん実力だが?」と言うとユウは「…確かにそうですが…数で来られたら…さすがにキツイのでは?」と言った。「普通に考えると、だなしかし私の心象風景を具現化、は大軍用能力でな、かつて君の師匠が暴走して魔王軍の一員であった時に苦戦はさせたぞ?」と言うとシャインは「苦戦は、だって」とくすくすと笑っている。しかしユウには充分過ぎるほどの説得力があるのはユキも知っており、実際ユウは顔を青ざめて「あの師匠相手に…ですか?」と言った為私は「ああ、もちろん奴だけでなく魔王や他の四天王も一緒に居た…まぁそのせいで誰一人殺せなかったのだがね」と言うとユウは更に顔を青ざめさせ「…あの師匠が…他の仲間といて苦戦?…一体どれだけの兵力があれば…」とブツブツと言っていた。

その様子を見てユキは「…この人の性格が悪いのは良く知ってるでしょ?」と言うとユウはユキの顔を見る。するとユキは続けて「…友人にそこまで思われている、とわかって嬉しかったんじゃない?そして…私達でも戦えるし自分達の身を守る位は出来る、だから私達を守る為に使う兵力は最小限にしてユウや他の国民を守るために使え、と言いたいんだと思うわよ?」と言うと私を見てね?と言いながら首を傾げた。ユキの問いかけに対して私は何も答えはせず。ただユウをまっすぐと見つめていた。

ユウはユキの言葉を聞くと「…分かりました。店長でも…本当に無理はしないでくださいね?これは国王としてでは無く皆さんの友人としてのお願いです」と言った。私はその言葉に対し「…無理などせんよ、それでなくともこれ迄嫌という程死線をくぐり抜けて来たのだからか…まぁ君こそ友人として言わせてもらうがもしもの際は…任せたまえ」と回答するがユウは首を傾げ、理解が出来ていない様だった。その様子を見てユキはクスクスと笑いながら「…たまには素直に言ったら?」と私の方を見て言うとすぐにユウへ向けて「もし、この国が戦争になり、拮抗状態、もしくは苦戦する様なら友人として力を貸す、だって」と言うとユウはとても喜んでいた。


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