第8話

パーティーが終わってからの日々は穏やかな日常になった


学園入学まで後半年、学園に入るまでに親しい友人を作れるように、お母様とお姉様が頻繁にお茶会を開いてくれた



お父様は公爵なのでお茶会に来るのは最低でも伯爵家まで、私は元男爵家の娘なので馴染めるか不安でしたが、皆さん爵位とか気にしない人ばかりで、気さくに話しかけてくれて楽しい一時を過ごせた



今は家族で婚約者について話し合っているお父様もお母様も慌てる必要はないと言ってくれている


「学園で探すのもいいと思うわよ、私とシオンも学園で出会って恋人になって結婚したんですもの」


「2人は政略結婚じゃなかったんですね」


「ええそうよ、私は1人娘だったからシオンに婿養子になってもらったの、シオンは男爵家だったけど優秀だったのは有名だったから私のお父様も大歓迎でしたしね」


「エリーも結婚相手は碌でもない相手じゃない限り自由に選んでいいぞ」


その後お父様がボソッと、エリーに男を紹介したらリオンが切れそうだしな


「えっ?リオンがなんで?」



「父さん、何余計なこと言ってるんだよ、エリー落ち着いて聞いて、俺はエリーのことを異性として好きなんだ、だけどエリーの気持ちを大切にしたいから無理強いはしないよ」


「リオンごめんなさい、今まで全く気づかなかった、リオンのこと好きだけど異性として好きかはまだ分からないわ」


リオンに対して申し訳なさで泣きそうになってる私をみたリオンはそっと頭を撫でながら


「気にしないでいいんだよエリー、今のエリーは急に環境が変わって、自分のことで精一杯なんだから、俺はエリーに好きな人が現れるか、俺を兄としてしか見れないと思われるまでは、俺なりに頑張るだけだから、覚悟しとけよ」


「あら~親の前で熱烈な告白ね、母さん自分の事じゃないのに照れちゃったわ」


「やだ~お母様も、私もまさか弟の告白を目の前で見ることになるとは思わなかったわ、エリー良かったわね、リオンが居るから行き遅れることはないわよ、気軽に考えなさいキープがいると思えばいいのよ」



お母様もお姉様も茶化しているけど、2人の目は私たちを温かく見守っている


2人のおかげて気持ちが楽になった


「リオン好きになってくれてありがとう、前向きに考えてみるね」


「父さん的には2人が結ばれた方が、せっかく出来た可愛い娘を嫁に出さないで済むから嬉しいけどな」


「もう父さんは黙ってて」


皆がお父様を呆れた目で見ていた

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