第2話

そんな私にもやっと転機が訪れた、


何時までも態度を代えない両親に我慢が出来なくなったのか、祖父母と叔父夫婦が家に来た、


「兄さんいい加減にしろよ、エリーに対して何時になったら態度を改めるんだ」


「何回も言ってるだろ、あれは将来跡取りになるあの子のためを思って厳しくしてるんだ、それにミアも体が弱いからあの子の事で精一杯なんだ」


結局それって父様にとってミアだけが大事なだけじゃない


私が風邪引いて高熱出ても、大怪我しても 一度も様子を見に来てくれたこと無いし、


「ミアが体弱かったのは5年も前の話だろ、今はなんの問題もない」


「はぁ~もうお前達にエリーは任せられない、エリーはシオン達に任せる」


お爺様が悲しそうにそう宣言した


「親父なに言ってるんだ、エリーはうちの跡取りだ」


「ミアが居るだろ、ミアがダメならミアの夫になる相手にでも継がせなさい」


父様はなかなか納得しないで、病弱のミアにストレスになることはしたくないとか、赤の他人に家を継がせるなんてあり得ないとか、グタグタ言ってたかと思うと


「エリーだって今さら跡取りから外されるなんて嫌だろ、それに家を出たら今の婚約者とも婚約破棄になるぞ」


「私は別に跡取りになれなくてもいいです、それにミアはレオンのことが好きらしいし、レオンも満更でもないみたいなので2人を新しく婚約させたらどうですか?」


「お前は家族と離れてもいいのか!?シオンと親戚だと言っても、所詮赤の他人だ」


何が家族よ、あんた達の娘は妹だけじゃない

私なんてただ家を継がせるための駒なだけじゃない

都合のいいときだけ娘扱いして


「こんな家で過ごすぐらいなら叔父さん達の娘になった方が幸せよ、ミアが泣けばミアが悪くても私が悪いと怒鳴られる、高熱だしても、大怪我しても心配してくれない、ミアだったら少し熱出ただけでも、かすり傷でも心配するくせに」


「お前は親になんて口の利き方だ、俺はお前の育て方を間違ったみたいだな」


「いい加減にしなさい、育ち方を間違えたのはお前です、母として私は恥ずかしいわ」


それからも父様は粘っていたけど、4対1にはさすがに勝てなかったのか皆に丸め込まれ色々契約書にサインさせられていた



これで今日から私は叔父さん達の娘になれた


妹のミアと比べられることも、ミアの事で我慢することも無くなる

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