摘出

 アップルパイが焼き上がる頃、腰に細い両腕が巻き付いた。開腹した後、一応縫合したのが効いたのか判らないが、すっかり元通りのようだ。服も着替えて最近気に入っているらしいシャンプーの香りがする。


「アイスも付けてぇな」

「淡島ちゃんは食欲旺盛だねぇ」

「腎臓どっちゃもあげたんよ、追加料金じょ」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る