書き殴り短編

コピペエンジニア

前大戦の遺物

「クソッ敵の新型は実弾もビームも弾きやがる!」


戦場からの通信を聞いていると落ち着いていられなくなりそうだ。


「小僧!下がれ!お前に機体を持ってきたぞ。」


前線から小僧が撤退してきた。

機体はボロボロで片手足と頭部がやられていて爆発してないのが不思議なありさまだ。


「小僧!着いたら運搬車の機体に乗れ!説明はこのまま通信で行う。」


「わかった」


ボロボロになりながら帰って来て元気な返事をしやがる。

こんな良い若者を戦わせて自分が戦場に立てないのが歯がゆい。


「基本操作は小僧の乗ってる量産機と一緒だが、高出力のロケットブースターを搭載していて滞空は出来んぞ!」


「飛行機と同じって事か」


通信先からパチパチとシステムを起動をしている音が聞こえてきた。


「あぁ…敵の新型は質量弾、ビームを弾くことから何らかのエネルギーフィールドを発生させているとの事だ。それで司令部から下った司令は『零距離の攻撃』だ。」


若者に死ねと言ってるものだ。

俺が出れたら…


「武装は期待の右腕にパイルバンカー1つだ。軽量化のためと既存兵器が効かないことから他に武装はない。機体にはリアクティブアーマーが施してあるから攻撃が防げるがアーマーって重しがなくなると加速するから気をつけろ。」


「わかった」


「その機体は俺がパイロット辞める時に頂いた私物だからな壊すなよ。」


「…努力はする」


「小僧…旧型だがメンテナンスと改良は続けて来た俺の最高の機体だ。」


「ありがとな、おっちゃん。出るよ」


『小僧の機体が出るぞ、全機スモーク、デコイ、何でもいいからばらまけぇ』


前線に何とか残ってる機体と後方からの支援砲撃、撹乱行動が始まった。

数多の戦場を駆け抜けてきた傷だらけの機体が轟音を鳴らし今戦場に駆け戻る。


「ぶち込んで来い!小僧!」




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