第15話 ワンコ暗躍する!

ここは300年の歴史のある

帝国

一時は発展につぐ発展で栄華を極めたが

そんな時も過ぎ安定という名の停滞期


そんな中、現皇帝の孫に

白髪碧眼の美しい姫が生まれる


この帝国を打ち立てた

初代皇帝が冒険者から

苦難を乗り越え世界を救う中

添い遂げて

結ばれ死んでしまった

白き魔女

その子供の血筋も代々流れているが

ここ何十年もそれが現れて居なかった


それの生まれ変わりと称されるほどに

魔力数値が高くそして美しい


皇帝は少々自閉症の気があり心配だが

何より可愛く大事に育ててきた!


だが事件が起こる


魔王雷帝という存在が魔界側の領地に

新規の魔王として現れ

宣戦布告に大事な孫娘を攫っていこうとした



我が鍛え抜かれた騎士や宮廷魔術師

総出で迎え撃つが


「効かぬなあ!」

「攻撃とはこうするものだ!」

無詠唱で

極大で高速の雷撃をこともなげに撃ち込まれ


わずか一瞬で逆に返り討ちに合い全滅

攫われるのを黙って見ているしか無い

状況に追い込まれた



大事なものすら自分の力で守れない

自分の力の無さや屈辱に死にたいとさえ

思った!



そこへ黒き影が走る!

和布何やってるんだ??」


一瞬で雷帝と名乗る魔王の両腕を

ふさふさの小さな黒いワンコが切り落とし

落下する大事な孫娘を

地面で待機して背中で受け止めたと思ったら

弾いて地面に転がす!


「ぐへ」

王王あまり勝手な真似するるとコロスゾ


雷帝は不測の事態に驚いたのか

顔をひきつらせながら空間を渡り撤退!


愚流流良い度胸だな小僧が!!」


似たような空間を開いて追撃に移り

その場から掻き消えた!


あれは何だったのであろうと

思っていたら数日後

孫娘のペットになっていた


流石、白き魔女の映し身

あの幼さで自力で召喚したのでは?

この国は安泰と共に

孫娘の恐ろしさも感じてしまった!


あの黒き獣(ワンコと言いたくない)

黒き守護者 守護獣


「もふもふ」

「ワンコワンコ」と喜び心を開き

孫娘の自閉症も治りつつある



フィーリルは散歩の偵察の影が

偶然接敵して場所移動で即座に転移


勝手なことをしていたのを見つけて

今、雷帝と名乗るこの前の四天王を

ボコボコにして躾けて帰った

20分にも満たない片手間の行為


ヘタをすると忘れるレベルなのだが

あ、偶然恩を売ったし

あの席を確保しとくか!からの

小さな姫君による確保監禁にあう

まあいつでも逃げ出せるのだが


分体でもあてがっておこう

そんな感じである

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