第6話 あざとワンコ!魔王の首を持ち帰る?!

主人の考えを読むのは不敬に当たるが

致し方ない!


自分は生き残りたい!

『命令で死ね』と言われれば

喜んでその身を捧げれるが・・


癒しの可愛いわんこ作業は

新たに生まれた並列思考の精神体に

丸投げ、


喧嘩が起きないので助かる

私をトップ頭と理解している模様!



主人さまは楽に村人生活をしたくない

ようだが

多分これは次の侵略の為のカモフラージュ

こんなチンケな世界の侵略などとうに

飽きて居るはず!


他の【異世界の侵略】や

【神々の世界の侵略】屈服させて

当然神ですら奴隷にするのであろう

それが本来のあるべき姿!


今は【雌伏の時】千年の計を練りつつ

時を待っているに違いない!


存在意義のためにも

理解して気づかれないように裏方の雑務は

こなすべきであらう!


主人に楯突いた

不遜で傲慢なこの世界の魔王は

死すら生温い!相応の罰を与えねば!


主様のカモフラージュは素晴らしい

回収した武器を適度に売り払い

金貨を作り家を購入!


作物の種を買い農家に化けて潜伏


本来ならする必要すら無い行為

我に捧げよ!

よこせ!か死にたいのか?

ひと睨みで済む行為にわざわざ

手順を踏んでいる!


しかも大きい村長屋敷を徴収する訳でもなく

例えるなら控えめな猫の額のような

我からすると小さすぎる家


貧者の家にすら見える

完璧過ぎる!

そこが痺れる!憧れるぅ!


(何をしたところで褒めちぎる

魔王狼わんこ!



☆★☆★



そして主人が寝静まる頃!


目をギラつかせたワンコが

「さて狩りの時間だ!」

音もなく動き出す!



放ってある草 忍者のような

元仲間のシルバーウルフ達は

既に魔王の居城に張り付かせている


登録していたシルバーウルフへの影移動で

一瞬で【移動】影から姿を表す!


急激な変化や私のオーラに

皆は平伏!

「堅苦しい事はどうでも良い!」

その場の見張りを頼む!


我は紳士だからな

暗殺ではつまらんし


魔王の殺害の許可もない、

半殺しの焼き入れで良いだろう!


城内の戦闘員、将軍やら兵士やら

幹部やら我から分離した10個の影が

一斉に殺しまわる!


無音の暗殺者、血飛沫が一斉に舞う


優秀すぎるサイレントキル

悲鳴さえ残さず!


ものの2分で完了



判断不能の位の高い不審物の

女性を捕らえたと意識が飛んでくるが

その件は保留


拘束を命じる!

対抗するなら【虚無で飲み込め】


世界の真逆の性質 全てを無に返す

神だろうとなんだろうと

抵抗できないはず!

死なずとも精神が飲み込まれ

『イカレル』かもしれないがな!


小さく可愛い黒いわんこ姿で

魔気で作った魔王狼のスタンドで

魔王の寝室の扉をブチ破る!


可愛い姿で口上を述べる


「矮小なるその愚鈍な身で」

「全知全能な至高き無の深淵の主」

「そのお方の時間を奪った罪は重い!」

「その身を悔いて破滅に抱かれろ!」


魔王は優雅に立ち上がりマントを翻し

「衛兵何してる!」

「このワンコを捨ててこい!」


せっかくの口上も無駄に終わり

敵として認識してないようだ!



賢者ワンコは怒りに染まりながら

精神意識体が止めにかかる!

魔王が雑魚すぎて簡単に死にかねない!


すぐ様、自分の能力の多重封印で弱体化して

サンドバックにすべし!


その判断がこなされる!


上位一次職の雑魚魔王のくせに!

あやつと同じぐらいまで弱体化させろ!


その分サンドバックとして楽しめる!


「衛兵!衛兵!」


「臭い息を吐くのもそらぐらいにしとけ!」


モフモフのワンコらしくないセリフが

放たれ!


瞬時の移動からの瞬獄殺

軽く魔王を穴だらけにしてボロ雑巾にし

地面に這わせる!


ワンコは魔王に唾を吐きかけ

「これは挨拶だ早く立ち上がれ!」



なんだコイツは!

戦闘力は高いか?!

これならどうだ?


「地獄の炎 ゲヘナよ!

この物を焼き尽くせ!」


瞬時に炎に包まれる!


平然と炎の中で前足で耳をかきながら

ヌルイ!

「せっかくブラッシングされた

毛が乱れたでは無いか!!」


片手間に仲間の狼たちを

他の場所に空間ごと転移させ!


【戦略級魔術】を発動

「焔術というならこれぐらいやって

見せろ!」

地獄の焔を門ごと呼び出す!


「煉獄の門」

「ヘルユアンズゲート」

「ここに開け!」


炎の海としか言えない物

城どころか数キロ四方に煉獄な焔が

舐め尽くす、地獄そのものを顕現!


慌てて飛んで逃げようとした

魔王を海に叩き落とし

何度も酸欠で溺れさせようと

海に沈める


首だけの姿になり

半殺しの目に遭ってやっと学習した様だ!

「ズ・・ズミマセンでした!」

その言葉は我の主に言うのだな


我は優しいのでな連れて行ってやる!

「ひぃー」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る