天青

紺野理香

第1話 天青


 天より美しい青を見た。

 凍った酸素の結晶より、風化した古代の壁画の、最後に残ったラピスラズリの顔料より、多分美しい青を見た。


+ + +


 トプカプ宮殿のその陳列室は、意外なほど観光客が少なかった。特に日本人の姿は見えず、黒い目の観光客はヒロアキただ一人だった。最近首都でテロが続いているからかもしれない。加えて、先日この国の軍部がクーデターを決行したばかりだった。

 ヒロアキは、光を反射して内部を見づらいショーケースを覗き込んだ。

 青。

 おそらく世界で最も静かな青が、そこに陳列されていた。

 空間的にはユーラシア大陸の反対側、時間的には八百年を隔てた元代の中国の陶磁器である。オホーツクの氷河の白さの器と、その上に唐草紋様を描く青の染料の対比が、歯にしみるように冷たかった。

 ヒロアキはすでに、大学の卒業論文を古代中国の青銅器に現れる文様に着目して書き始めていたが、青銅器の時代から三千年も時代を下る王朝で輸出品として作られた器を興味深く眺めた。

 宋、元、そして明代の陶磁器や染付は、泉州などの港町から船に載せられ、インド洋を渡り、遠くアラビアやアフリカにまで運ばれたという。高価な陶磁器は富の象徴として、アフリカの商人や、ヒロアキがこうして目にしているように、オスマン帝国のスルタンによって集められた。

 絵付けの青の顔料である酸化コバルトは、西アジアから絹の道――シルクロードを介して中国へと運ばれる。西アジアの紺青の空の下で採掘されたコバルトが、藍色の波立つ海の道を通って世界中に散らばっていったことを想像すると、ヒロアキの胸に航海への憧れがマストのように広がった。

 ガラスが息で曇らないように気をつけつつ顔を寄せると、それでもやはり陶器の大皿も磁器の瓶も、長い時を経たが故のひびやくすみを抱えている。スルタンに献上された往時はさぞきらびやかだっただろうそれらの陶磁器は、輝かしい航海の記憶を冷え固まった釉薬として身にまとい、ガラスケースの中に腰を落ち着けていた。

 ところで、ヒロアキはさっきから振り返りたくてしょうがなかった。ガラスに背後の少女が映っているのだ。年のころは十六、七か、不似合いなほど大振りのサングラスで目元を隠している。そのサングラスで詳しくはわからないが、少女は陳列品に目を向ける合間に、室内にいる少ない観光客に隈なく視線を走らせているようだった――まるで肉食獣を警戒する草食動物のように。

 ヒロアキは横の展示棚を見る振りをして体の向きを変え、少女を視界に入れた。何かのロゴが入ったTシャツとデニムのスカートから伸びる手足の肌の白さから、少女がアジア人でないことはわかった。髪は小麦色、しかし鼻が欧米人にしては低い。せめて瞳の色が見えればどの民族かわかりそうなのだが――。

 そのとき少女がこちらに顔を向けたので、ヒロアキはぎょっとした。サングラス越しに少女と目が合った気がして狼狽する。と、突如非常ベルがガラスケースを震わせた。

 少女もヒロアキも動きを止めた。ここが日本であればベルの誤作動だと思うところだ。しかし最近テレビを騒がしているテロ事件のニュースが即座に脳裏をよぎったのだろう、室内の人々は一斉に出口に殺到した。

 その中の欧米人らしい男の背負ったリュックがぶつかって、少女がよろけた。かけていたサングラスがはずみで落ち、少女の目があらわになる。駆け寄ろうとしたヒロアキは、その場に釘付けになった。


 天より美しい青を見た。

 少女の瞳の中に、空と海のすべてがあった。

 月の裏側に生える大樹に花が咲くとしたら、こんな青色をしていると思われた。悲しい夢から覚めたあとに、まぶたの裏に残る青藍だった。


 非常ベルは鳴り続けている。

 一瞬の間をおいて少女はサングラスを拾い、出口に走り寄った。扉の前で足を止め、ヒロアキを振り向くと顎をくいっと引く。それを逃げろという意味だと察したヒロアキは、半ば青い目の魔力に引きずられるようにして、少女のあとに従った。

 陳列室の外では、観光客たちが悲鳴を上げながら逃げ惑っていた。職員なのか、英語とトルコ語で誘導する声が切れ切れに聞こえるが、あまり効果はない。そこに至ってようやくこれは本当の非常事態らしいと悟ったヒロアキは、ベルが鳴ってから今まで、ベルは誤作動だったと伝える放送を期待していた自分に気づいて愕然とした。ここは日本ではないというのに。

 ヒロアキの前を行く少女は、人込みを避けて職員の誘導とは別の方向に進んでいく。安全な出口へと走る観光客の群れに視線を送ってから、ヒロアキは少女の背中を負った。連れもいないらしい少女を一人にするのが不安だったことに加え、もう一度彼女の瞳を見たいという気持ちを押さえられなかった。

 皆出口に向かったのか、ひとけのない廊下を走った先で、ヒロアキは少女に追いついた。彼女は装飾のついた両開きの扉の取手を、力を込めて引いていたが、扉には鍵がかかっているようだ。

 ヒロアキが少女に声を掛けるよりも、少女が足音に気づいて怯えたように振り返るほうが早かった。

 予想はしていたはずなのに、ヒロアキはやはり、少女の目に打たれて立ちすくまずにはいられなかった。

 海王星の大気のような青。しかしその神秘的な惑星では今嵐が巻き起こり、こちらをにらみつける視線は厳しい。 

 ヒロアキには「静」という漢字の成り立ちがわかったような気がした。青く争う。表面的な静かさは、内面の激しいぶつかり合いによって、危うく均衡を保っているのだ。

 ヒロアキは、少女にかすれた声を掛けた。

「君は逃げなくていいの? 火事かもしれないし……もしかするとテロかもしれない」

「火を放ってはいないわ。美しいものには傷一つつけないというのがあいつらの美学だもの。美しくない人間をどう扱うかまでは保証できないけどね」

 返ってきたのは英語だった。

「ここで何が起こっているのか、君はよく知っているみたいな言い方だね。それを起こした人たちのことまで」

 少女は答えず、扉を開けることを諦めて、取手から手を放した。

「この部屋は駄目みたい。窓から出られればよかったんだけど。あなたは観光客と一緒に普通の出口から逃げたほうがいいわ。興味がないからこそ、あいつらだって無闇に一般人に手を出したりはしないはずだから」

「まるで君が一般人じゃないみたいだ」

 ヒロアキを振り返った少女の瞳は、フィヨルドのアイスブルーをしていた。

「あたしはメドゥーサ」

「メドゥーサ?」

「あたしの目を見た人は、皆死んでしまう。それか、世界の果てまで追いかけて、あたしを狩ろうとする。死ぬのが嫌なら、あたしの目を見ないで」

 ヒロアキにはそこで引き返し、彼女の言う通り安全に避難することもできた。しかし彼は言いつのった。

「追われていると言ったよね。もしかして、今ここで起きていることと関係しているのかい?」

「あなたにはかかわりないわ」

「かかわってるさ、不本意ながらね。君の目を見てしまったときから」

 ヒロアキはわざと気障っぽく答えてみせた。

 息を吞んだ少女のセレスト・ブルーの瞳を、ヒロアキは正面から見つめる。それを覗き込む者に必ずや破滅をもたらすメドゥーサの目は、なんと美しいのだろう。

「君の名前は?」

「セルリア」

 耳をろうする爆音とともに横手の壁が吹き飛んだ。床に倒れこんだヒロアキとセルリアの上に、瓦礫と砂塵が降りかかる。

 座り込んで咳き込むヒロアキの傍らで、セルリアはこんなことには慣れているとばかり敏捷に飛び起きた。

「走って!」

 セルリアに遅れまいとヒロアキもふらつきながら後を追う。後ろでもう一度爆発音が轟いたが振り返らず、砂埃で視界の悪い廊下を必死に走った。

「こっちに!」

 セルリアに導かれるまま飛び込んだのは、宮殿の中庭だった。薄暗い廊下に慣れた目に、エネルギッシュな緑の葉を茂らせた木々がまぶしい。中庭の周囲を巡る水路の水が午後の日差しを反射するさまは、平和そのものだが、どこかに爆薬の匂いが漂っていた。

 青々とした植え込みに身を潜めると、建物の中を走っていく複数の荒い足音と男たちの怒号が聞こえた。しばらくして辺りに静寂が訪れたっぷり十秒がたってから、二人はようやく安堵のため息をついた。

「美しいものは傷つけないんじゃなかったのかい……」

「ま、何にだって例外はあるわ」

 悪びれずそう答えたセルリアは、ヒロアキに尋ねた。

「あなたの名前は?」

「ヒロアキだよ」

「ヒーロゥ……アキ? ヒーロゥ……」

 こんなときだというのに、セルリアは何がおかしいのかくすくす笑った。

「あなたはあたしのヒーローってわけね。いいわ。あいつらから逃げるために、あたしに協力してくれる?」


+ + +


「明の永楽帝が、どうして七回も彼の宦官である鄭和を大遠征に派遣したかわかる?」

 足音を忍ばせて廊下を進みながら、セルリアが唐突に言った。二人はすでに、四つある出入り口のうち二つを見て回っていたが、どちらも国籍不明の傭兵らしき男たちが見張っていて、そこから逃げることは不可能だった。

 ヒロアキは廊下の角にある扉を押してみる。開かない。彼は開けることを諦めて、セルリアの問いに答えることにした。彼女がなぜ今そのようなことを訊くのかわからなかったが、その話題は彼女自身の秘密へとつながっているような気がした。

「唐代の東アジア文化圏を再構築するため、周辺の国々に明への朝貢を促す目的があったんじゃなかったかな」

 明はいまから七百年余り前、モンゴル人の建国した元のあとに興った中国の王朝だ。

 明の最盛期を創出した第三代皇帝永楽帝は、北京に紫禁城を築いたほか、宦官の鄭和を指揮官とする二万数千人が乗り込んだ数十隻もの船団を周囲の国々に派遣した。

 七回にも及ぶ大遠征の到達点は、東南アジアからアラビア半島、アフリカ大陸にまで達した。

 同じ頃、ヨーロッパからインドまで航海したバスコ=ダ=ガマの船団がたった三隻、乗組員が数十人だったことを考えると、文字通り桁違いのスケールの大きさだ。

 ヒロアキの答えを聞いてセルリアは首を振った。

「それは表向きの理由。永楽帝の七度に及ぶ大遠征には裏の目的があったのだと言われているの」

「裏の目的?」

「永楽帝の前の皇帝、建文帝を見つけ出すことよ」

「建文帝をだって? でも建文帝は死んだはずだ……永楽帝に殺されたんだ、靖難の役で」

「でも死体は見つからなかった。そうでしょう? 燕王であった永楽帝は、甥である建文帝の帝位を簒奪した。それからきっと、永楽帝はいつも不安だったでしょうね。自分が皇帝になるために、実の甥を死に追いやったんだもの。それだけじゃない、もし殺したはずの甥がどこかで密かに生き延びていたとしたら? 建文帝が生存しているという噂がささやかれているのを知って、永楽帝は平気ではいられなくなった」

 セルリアは言葉を切って、ヒロアキを泣き笑いのような表情で見つめた。

「そう考えると空恐ろしくならない? 何十隻もの大船団に七度も海を渡らせる。この広い世界のどこかに隠れた、たった一人の人間を探し出すために」

「……それくらい巨大な権力に、君も追われているっていうのかい?」

 ヒロアキは慎重に尋ねた。

「でもなぜ?」

「この目のせいよ」

 セルリアは左手で片目を覆った。

「この目には大粒のサファイヤよりも価値があるんですって。凡庸な人間の目として持ち主と一緒に老いさせてしまうよりも、眼球だけくり出して自分だけの美術品にしたいっていう人がいるんですって」

 精一杯感情を込めまいと努力はしていたが、その声は細かく震えていた。

「それは……なんというか……悪趣味だね」

 違う。ヒロアキが言いたかったのはそんな言葉ではない。

 毅然として前を向くセルリアの目に涙がにじんでいる。脈絡なく表面張力という言葉が脳裏に浮かんできて、ヒロアキは焦った。

「大体、人体から取り出したら眼球が腐るよね。ホルマリン漬けにでもしないかぎり」

「最先端の防腐技術を施すから大丈夫なんですって。眼球は、観賞用にしてもアクセサリー用にしても、いつまでもみずみずしいまま保っておけるんだ……って」

 自分の眼球がどう処理されるかリアルに想像したことがなかったのだろう。セルリアは一瞬声を詰まらせた。

 違う。全然違う。

 最適な言葉はいつもどこかに用意されているのに、それは平行世界の別のヒロアキが持っていて、この世界のヒロアキの手にはいつも届かない。

「そんな技術を使ってまで君の目を手に入れようとする連中は何者なんだ?」

「この状況を見てわかるでしょう。銃を持った男たちに民間人が追い回されているのに、この国の警察も軍部も出てこない。あたしを追っている奴らが圧力をかけているのよ」

「でも、外交問題にも発展しかねないのに、一国を黙らせるほどの力を持つ者がいるなんてありえない。昔のスルタンや中国の皇帝じゃないんだよ」

「貧富の格差が広がっている今の世界だからこそできるのよ。十本の指に満たない人々に一国の国家予算ほどの富が集まっているんだから」

 セルリアは震えを止めるように唇を嚙んだ。それを見て、前後の整合の取れない言葉がヒロアキの口を突いて出た。

「怖かったね」

 ターコイズ・ブルーの目に涙が盛り上がるのを見て、ヒロアキはうろたえた。表面張力が崩れる、と思った瞬間にセルリアが乱暴に目を拭った。

「よかった。ヒロアキが一緒にいてくれて」

 その涙まじりの声を聞いて、ようやくヒロアキは自分が最適解を言葉に変換できたことを知った。

 Target! という叫び声を聞いたのはそのときだった。

 パンパンパン、と現実感のない軽い破裂音が聞こえて、床に弾丸がちょうど三度撃ち込まれる。廊下の向こう側に銃を構えた迷彩服の男たちが見えた。反射的に身を翻すヒロアキの鼻先を、硝煙の匂いが鋭くかすめる。

 廊下をいくつか曲がると、正面に扉が見えた。その扉は、わずかに開いていた。

「これで逃げられるわ!」

 セルリアが取手に飛びつく。コンマ一秒後にヒロアキの心に兆した疑念が、彼女が一気に扉を押そうとするのを止めさせた。

「罠かもしれない」

 セルリアの瞳を、雪原を渡る鳥の影のようにさっと不安がよぎった。身を引いた彼女と入れ替わりに、ヒロアキは前に出て扉の隙の暗がりに目を凝らす。

 背後から乱れた複数の足音が迫ってきていた。しかし二人は硬直したまま動けない。中空に手を伸ばした途端、指先が細切れになりそうな緊張感に縛られていた。

 セルリアが、ヒロアキの手を握り締める。彼女の手は、長い不安定な生活のせいでがさがさに荒れていた。しかし彼女の手から伝わる温かさは、その体が美しい瞳をはめ込んでおくための台座であることを否定していた。

 セルリアの瞳を輝かせるのは、彼女の内部で激しく燃える星だ。そこから眼球だけを取り出したところで何の意味があるだろう。

 無慈悲な足音が近づく。

 真っ暗になったヒロアキの視界を、プルッシャン・ブルーが占めた。ヒロアキはまばたく。通常の色が戻った世界の中心で、冬空のように澄んで気高く、叩けばぱりんと割れそうな、セルリアの目が彼を見つめていた。その目に向かってヒロアキはうなずく。

「開けるよ」

 一つ息を吸い込み、扉にゆっくりと体重をかけていく。背中に手が置かれるのを感じ、同時にささやき声を聞いた。

「ねえもしも、ここから生きて逃げのびて」

 扉の隙間を自らの体で塞ぐように、室内に身を滑り込ませる。いくつかある平行世界のヒロアキの一人が、弾幕のなかで体から血を噴き出させて倒れる幻を見た。

「ずっと遠い将来、どこかであたしが平和に人生を終わらせることができたら」

 室内から銃弾は飛んでこない。部屋を見渡し安全を確認してから、ヒロアキはセルリアを呼ぼうとした。

「――そしたら、あなたにあたしの眼球をあげる」

 トン、と軽く背中を押されただけにもかかわらず、ヒロアキは部屋の中によろめいた。何もわからないまま入り口を振り返ると、扉が閉まるところだった。その向こう側に少女の背中が一瞬だけ見えた。

 パタン、と扉が閉まった瞬間、その外を乱暴な靴音が通り過ぎていった。そのときになってようやくヒロアキにも状況が読めた。

セルリアが彼を逃がしたのだ。

「――セルリア」

 少女を追う男たちの足音が完全に聞こえなくなってから、ヒロアキは部屋の扉を開け、廊下にまろび出た。

 青い目の少女はそこにはいない。ヒロアキの手の届かない、日常の裏側へ姿を消してしまった。ハレルヤの合唱を視覚化したような、まぶしい青さのまなざしだけを残して。


「――セルリア」

 ヒロアキは呟いて、数週間ぶりの日本の空を見上げた。

 あれから滞在期間の許す限り、どれだけイスタンブールの市中を歩き回っても、セルリアを見つけ出すことはできなかった。

 少女を探している間、もしやあの男たちに捕まったのでは、という当然の不安はなぜかヒロアキの胸をよぎらなかった。

――あなたにあたしの眼球をあげる。

 真摯なあの少女は、約束を守ろうとする気がした。

「……別に欲しくないんだけどな」

 ヒロアキは苦笑する。

 天の青さの目を持つ少女はいまも、楽園とは程遠い彼女の戦場で戦い続けているのだろうか。

 少女の生きる場所と遠く隔たった平和な国の空を見上げて、ヒロアキは天啓のように予感する。

 自分がこれからいくつも海を渡り、何度も世界を巡ることを。その本当の理由を誰にも告げないまま、ある日旅立っていくことを。

 たった一人の少女と再び出会うために。この広い群青の空の下の、どこかで。









 

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