笑顔になあれ
宮上 想史
第1話
山田さん「うんこがしったいなあ」
看護婦さん「山田さん、いっつも行っててでないでしょう」
山田さん「とにかくいきたいんだよお」
看護婦さん「私一人じゃできないから、人呼んでくるから待っててねえ」
看護婦さんは違う病室で違う仕事を始める。
めんどくさいので相手にしていないのである。
山田さん「看護婦さーん、看護婦さーん」
山田さんが呼んでも、声は届いていない。
ベットの柵をガタガタと鳴らす。
ナースコールを鳴らす。
看護婦さんが来る。
山田さん「うんこがしたいです」
看護婦さん「ちょっとまっててねえ」
看護婦さんはまた違う仕事に向かう。
また、山田さんはナースコールを鳴らすが鳴らないようにされたのであろう、音が鳴らない。
看護婦さんは、呼ばれたくないのである。
山田さん「看護婦さーん、看護婦さーん、お願いします!お願いします!」
山田さんは看護婦さんに無視されている。
山田さん「看護婦さーん!!」
やっと、来てくれた看護婦さんはいつも山田さんのうんこがでないのを知っているので浣腸をすることにした。
しばらくすると……
山田さん「看護婦さーん、うんこがでそうです。お願いします、看護婦さーん」
山田さんはあいかわらずナースコールを押しても無視されている。いや、鳴らないのだ。
山田さん「看護婦さーん!看護婦さーん緊急事態です!お願いします緊急事態です、どうすればいいんですかああ」
山田さん「指示してくださーい!看護婦さーん!指示して下さーい!」
むなしくも山田さんの声は届いていない。
山田さん「あああああああああああああああああああ!!!!!漏れそうです!うんこが漏れそうです!!!ああああああああああああああああああああああああ、ここにだしてもいいんですかああ、ああああああああああああああああ」
山田さん「看護婦さーん!うんこが止まりません。うんこがとまりません!どうしたらいいんですかあ!看護婦さーん!うんこが止まらなくて苦しいよおおおお」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます