思い出す昨日.

 何度寝て起きても、彼女のことばかり、思い出した。


 告白したときの、どうしようもなく嬉しそうな、顔。思い出して、また、自分を、みじめだと思う。


 あんなに嬉しがっている彼女を前にして。


 自分は。


 告白を断った。


 自分はそのとき、どんな顔を、していたんだろうか。彼女のことが大切だと言って。告白する暇があるんだったらと諭して。そして。自分は。彼女に。いったい何ができただろうか。


 告白されて、それを受けるということは、そういう行為を、するということだった。そして彼女は、それを望んだ。自分はそれを断って。


 彼女のいない部屋。


「くそっ」


 昨日のことしか思い出さない。

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