俺のスキル【伊達ワル】がもっと輝けと囁いてる
夏川冬道
第1部【伊達ワル転生】
ストリートを黒に染めた伊達ワルが一匹の子犬を守りトラックにはねられた。だが、薄れゆく意識の中で伊達ワルは一つの声を聴いた。
(輝け……獅子原竜生よ……異世界で……もっと輝け……)
その瞬間! 伊達ワルは異世界に転生したのである!
異世界に転生した最初に獅子原が見たものはやはりというべきか王宮だった。王宮の面々は現れた獅子原の伊達ワルぶりに驚愕しきりであった!!
「なんという伊達ワルぶり……まるで美しき野獣のようだ……」
「ストリートの快男児だ……こんなに黒とチェーンが似合う男は初めて見たぜ」
「伊達ワルの教科書に載るレベルの伊達ワルさだ……思わず拝んでしまったよ」
獅子原は周囲を見渡し状況を把握した。そして第一声を発した。
「異世界転生とはグレイトだぜ!」
そして王宮の面々は獅子原の底知れぬ伊達ワルぶりに再び驚愕した。少し落ち着いてから王宮の面々は要件を切り出した。
「実は我が王国の近所に伊達ワルの美学を解さないシャバい魔王が現れたのです。魔王は近くの村々を襲いステッカーを売りつけて迷惑しているのです」
その話を聞いて獅子原は憤激し、魔王を懲らしめなければならぬと思った!
「魔王がずいぶんヤンチャしてるじゃないの、少しお灸をすえてやらねばならないな!」
「流石です、異世界の伊達ワル戦士様!早速ステータス開示の魔法を使わせていただきます」
王宮魔術師は杖から淡い光を放ってスキャンした。これがステータス開示魔法だ!
獅子原竜生
所持スキル
【伊達ワル】Lv∞
【フィジカルエリート】パッシブ
【拳闘】lv5
「なるほど……見事なスキル構成だと感心しますしどこもおかしくはありませんな」
「流石は異世界の伊達ワル戦士ですね。魔王どもけちょんけちょんにする確かな実力を伺えますね」
「さぁ行くがよい、伊達ワル戦士獅子原よ、魔王どもに真の伊達ワルを見せつけに行ってこい!」
かくして、伊達ワル戦士獅子原は、魔王を倒すため、真の伊達ワルであることを証明するために王宮の外、つまりメキシコという名のサバンナに威勢よく歩き出すのであった!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます