第21話 後ろも開発中ですが、なにか?

 妹が風呂に入ったので、とりあえず、しどー君ににじり寄る。


「妹のお風呂のぞきたい?

 私みたいに胸大きいわよ」


 っと、とりあえず、虐める。

 くくく。


「そんなわけないだろ」


 呆れられる。

 ここまでは予想通りだ。

 といっても、真っ赤になるかどっちかなわけだったが。


「もし覗きたいって言ってたら、二人でラブホに行って、一日、私の良さを判らせてやるところだったわ。

 助かったわね、しどー君!」

「君の良さは良く判ってるから大丈夫さ」


 ……こういう臭いセリフをしれっとしてくれるので、私の心が高鳴ってしまう。

 く、良い彼氏だ!


「それにだ、僕はマジメガネだぞ?

 真面目な僕がそんなことを考えると思うか?」

「ないわね」


 知ってた。

 とはいえ、自分でマジメガネと形容するのは珍しい。

 案外、自覚症状が出てきて、自分を客観的に考えるようになったのかもしれない。

 良い傾向だ。


「キス……していい?

 ちょっと昂りすぎて、収まりが、うふふふふふ」


 上目遣い。

 そして制服の胸元を少しはだける。

 女の武器が満載だ。


「いいぞ」


 知ってた。

 きっと女の武器を使わなくても言ってくれている。

 けれども、しどー君にも気分の高鳴りをさせ、私のことを考えさせたいのだ。

 それぐらい私はしどー君に恋してる。


 くちゅ。


 私としどー君の唇が重なりあう。

 次は舌だ。

 初めてした時はしどー君も私も慣れていなかったが、何十回とやってきたのだ。

 お互いにどこが好きで、どのタイミングで吸って、どのタイミングで意表をつくか、楽しみあえる。

 私の奥歯を舐めようと入ってくる。

 そのタイミングで舌を絡め、吸ってやる。


「むぐっ!」


 しどー君が跳ねた。

 くくく、ビッチに口技で勝てるとは思わぬことだな!

 ともあれ、私もそんな可愛いしどー君を見ていると更に昂ってくる。


「しどー君、エッチしたい」


 ダメだ、ちょっと抑えられない。

 キスで終わらそうとしたけど、身体が熱い。

 お腹の奥底のくぼみを、しどー君で埋めたい。

 熱いモノで打ち付けられたい。

 彼が一生懸命な顔を見たい。

 目を潤ませて言ってやった。


「ダメだ」

「ホテルは?」

「明日学校だろ……」


 とはいえ、しどー君はマジメガネだ。

 知ってる。

 どうしたものか、女性は男性の様に抜けば終わりという訳にもいかない。

 ゆっくりとクールダウンしていくしかない。

 く……つらい、これが焦らしプレイなのね……!

 下着が酷いことになっている。


「じゃぁ、明日、学校、やすも?」


 一日中エッチしたい。


「却下だ却下。

 学生の本文は勉強だ」


 く……想定内とはいえ、あきらめるしかないのか。


「帰ったら、初音、君の好きにしよう」

「……ゴクリ」


 生唾を飲んでしまった。

 ちょっと発情しすぎている気がする。

 ともあれ、本人の許可有りで襲えるのだ。

 大抵は私が襲ってなし崩しなわけだが、許可有りだ。

 しかも、明日は金曜日。

 終われば、ハッピータイムだ。

 頭ハッピーセットだ。


「生でしてね?

 安全日だから」

「……いいぞ」

「十回はやるわよ?」

「善処する」


 なお、しどー君、頑張ればできる。

 絶倫な彼氏で助かる。


「後ろ、試す?」

「まだムリだろ……一本しかはいらないのに」


 漫画みたいにいきなりいれるのは無理なのだ。

 少しずつ慣らしていかないと傷になるし、裂けてしまう。

 その上で言ってやった。

 あと、ゴムは絶対にすること。

 ビッチでも常識である。


「まだムリだろと言える当たり、私に染まってきてるわよねー。

 しどー君の入れようとおもったら四本までは我慢よね?」


 ふふ、顔を赤らめるしどー君かわいー。


「こっちの処女もちゃんとしどー君に貰ってほしいからね。

 ふふー」

「そりゃもちろんもらうけど、実際どうなんだ?」

「やったことないから判らないけど……うーん、アブノーマルではあるわよね」


 そもそもに出すところに入れるのは、間違いなく普通ではない。


「とはいえ、色々、試してみないとお互いに」


 ビッチとしての知的好奇心である。

 それに一緒の思い出を増やしたいのだ。


「確かに」


 こういう所でも真面目なウチの彼氏様である。

 少し会話してたら落ち着いてきて、自分でもコントロールでき始めた。


「そういえば、しどー君はどんなコスプレが好き?」

「制服」


 おっと、いつもやっているスタイルでハッキリ言われた。

 日常生活感満載だからコスプレではない気もするが。


「何というか、いけないことをしている気分になるんだが?」

「あー、判るわよ、風紀委員様。

 エプロンは有り無し、どっちがいい?」

「……有りで」


 知ってた。

 しどー君、台所でやった時、大興奮だったもの。

 女としては嬉しい限りである。


「そういえば、裸エプロンしたことないわね。

 今度してみようよー」

「判った。

 但し、ちゃんと晩御飯を食べた後でだ」


 確かに、晩御飯を食べずに寝てしまう、っと頷いて返した。

 実際、カップ麺になったことがある。


「姉ぇお風呂あがったよー」


 おっと丁度いいところに声がお風呂側から聞こえる。

 このまま話が盛り上がったら、また発情するところであった。あぶないあぶない。


「じゃぁ、しどー君、先にお湯貰うわ。

 ……妹の出し汁を飲みたいなら別だけど」

「ないない」


 呆れて言ってくるいつものしどー君であった。


「そしたら妹と遊んであげて」

「了解」

「Bぐらいなら許してあげるから」

「やらないから……」


 呆れたしどー君を尻目に、お風呂に向かうのであった。

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