幼馴染な彼女が可愛すぎる

端山 伊紀

第一章 彼女と告白大作戦

第1話 今日も彼女の話をする

教室全体がざわめいている。


 そりゃそうだ。このクラスのアイドルの各務 陽菜と俺が付き合っていることがバレたからだ。




 このクラスのトップに君臨する彼女とこのクラスの底辺に這いつくばる俺が間違っても付き合うはずもないのだ。


 彼女と付き合い始めたのは、8か月前の事だった…




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 「今日も一人寂しくなろうでも巡るかぁ」と心の中でつぶやいたのは、俺こと菅原 翔。クラスの最底辺に近く、毎日欠かさずなろうに入り、読んだ作品数が何百作品とある生粋のオタクなのだ。


 そんな俺には、先月奇跡が起きた。




 なんと、このクラスのアイドル”鏡 陽菜”が、俺に告白してきたのである。


 「まぁ、うそだよねぇ」と思っていたが、確認すると本気らしい。


 その時俺は、各務に泣きつかれたので、断るすべを持っていなかったが。




 そういえば、彼女の紹介が遅れていたな。


 彼女は、日本有数の財閥系会社の令嬢なのである。


 彼女の両親がその会社「Mirror」の創業者であり、CEOを務めている。




 俺は、その辺のサラリーマンの一人息子だと思われがちだが、それは違う。


 俺は、世界3大財閥系企業の一つの「Dude Field」の創業者でCEOなのである。


 俺がめっちゃ偉い事は、学校では、隠しているのだがとうとうバレたかと観念したことが懐かしい。


 今では、二人してとてつもなく依存しているわけではあるのだが。




 「ただいまー」


 各務が返ってきた。心が弾む。


 「お帰り。陽菜」


 すると、俺に抱き着いてきた。豊富な資源の柔らかさが直に伝わってくる。


 このことだけで、CEOのことなど頭から消し飛んでしまう。


 「今日は何の日でしょ!?翔くん?」


 陽菜がとてつもなくかわいい声で聞いてくる。


 間違うわけにはいかない。


 何の日だ?…………………あっ!


 「今日は、陽菜と初めて一緒になった日だ!」


 すると、陽菜がプルプル震えている。


 もしや正解したのだろうか?


 「翔のバカ!」


 うぐっなんか怒られたぞ。


 モシカシテハズカシカッタノカ?


「まぁ、そういうところが可愛いし、愛したくなる。」


 「違うわよ…」「今日は、翔くんが誘ってくれた日だよ」


 「うん。覚えてないよね。私の事なんかどうでもいいよね…」


 あちゃーこの状態に入ると、もう手のつけようがない…こともないか?


 しかし、どうやって打開しよう?

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