〜夏の思い出〜

……………………………………………………

………………………………………………

………………でねぇ、もう夏も終わるんですけども…冬ちゃん何か思い出話でもあれば、是非この場で」


『そう、ですね…この前「スパリゾートハワイアンズ」に行ってきたんですよ』


「おぉー!あの、おっきいプールとか温泉とかある」


『そうそう、そこです。でねぇ…私ももう歳だね』


「ふふ(笑) あのー、突然だね(笑) それに我々はまだ高校生ですからね?いったいどう言うことなのか、説明を(笑)」


『まぁその…ハワイアンズってのは「スパリゾート」でね、室内プール施設っていうのかな?まぁプールが有名なんですよ』


「そうね」


『で、いくつかウォータースライダーとかもあるんだけど、「入場料」と「乗り物料」が別なのよ』


「あーそうなんだ、それは知らなかったな」


『それでね、一応こうしてお仕事もさせて頂いてるわけで……お金はそこそこあるんですよ』


「まぁ…高校生にしてはね」


『んでさ、せっかく遠いプールまで来たってのもあって、「1日乗り放題券」みたいなものを買ったんですよ』


「あーフリーパス的な」


『そうそう、それで…まぁいくつかウォータースライダーはあるんだけど…中でも「目玉」的なやつがあって…「ビッグアロハ」って言うんですけど』


「あ!それ聞いたことある!」


『まぁ結構有名なのかな?なんせね……「高さと長さが日本一」なウォータースライダーなんですよ』


「へーそれはすごそう」


『なんかね「ビル10階相当の高さ」で「全長が約280メートル」だったかな?まぁ結構大きくて…』


「おぉ〜凄そう(笑)」


『んでね、一番最初にそれに乗ろうってなったの』


「はいはい」


『ただ、そのハワイアンズのメインの建物っていうのかな?基本的に建物は3階建てなんですよ』


「ほう?」


『どう言うことかと言うと、ビッグアロハの「ビル10階分の高さ」までは別棟の専用のビルみたいなところから行くのよ』


「へ〜」


『でね…そこさ……エレベーターとかないのよ、もう全部階段』


「あ〜!それは辛いね!」


『多分ね、行列の整備とかがさ目的で………わざと階段なんだろうね』


「あーなるほどね!」


『ただ…私の行った時は…ガラッガラで!…ほとんど人いなくて、10階分までノンストップだったの』


「それは(笑) 大変ですね(笑)」


『上がる頃にはもう「ひいひい」で』


「なるほど」


『で、人もいないからすぐに乗ることになったんだけど、簡単にね…説明があるのよ』


「説明?」


『こう…「腕は前で組んでください」とか「顔を上げないでください」とか』


「あ〜!あるね!」


『それでさ…「ゴーグルをお持ちの方は掛けることをオススメします」って言われてさ』


「はいはい」


『ただね、そんなに泳ぐ気はなかったから、ゴーグル置いてきちゃったのよ』


「まぁね〜お化粧とかもあるし、潜らないもんね〜、私もゴーグルはしないかな」


『でしょ!でさ…「まぁ大丈夫でしょ」みたいな気持ちでそのまま滑ったんだけど』


「うん」


『もう水量がすごくて…目が開けられないのよ』


「なるほどね、まぁ仕方ないのかな?」


『しかも…結構早くて、「前が見えないままでこの勢いで落ちたら、パニックになって溺れるんじゃないか」って心配になって』


「あ〜結構わかるかも!私、見えてても怖いときある」


『でね、「隙を見て顔を拭おう」って思って、そのために「まだ落ちないでくれ!まだ落ちないでくれ!」必死に祈って』


「ふふ(笑)まぁ祈るしかないですからね(笑)」


『でも全然ね、顔を拭う隙なくて。それで「落ちるな〜」って祈りながら暫く滑ってたんだけど…別のことが気になり始めて』


「ほう?」


『さっきさ…全長が280みたいな話したじゃないですか。それだけ長いと、当然一本のパイプで出来ているわけではないんですよ』


「なるほど?」


『いくつかのパイプが繋ぎ合わさってて出来ててさ、その繋ぎ目がね……凸凹してるのよ』


「あーはいはい」


『で!その凸凹が背中に擦れて!痛いんですよ!』


「ああ(笑)そう(笑)」


『それでさ、最初は「まだ落ちないでくれ!」って祈ってたのに、もう、背中が痛すぎて「早く終わってくれ!!」って祈るようになって』


「最初と逆にね(笑)」


『で、しばらくしたら突然さ、水に放り込まれて……鼻にめちゃくちゃ水入って……もう辛くて…』


「ふふふ(笑)はい」


『これ……拷問だな〜ってなって』


「拷問ではないですけどね(笑)娯楽ですから」


『いや、あのね、こういう拷問というか…昔の貴族の楽しみがあるんですよ』


「そうなの!?」


『なんかね…その……奴隷の骨を一本ずつハンマーで折るんですよ、すると当然「やめてくれー!」ってなわけじゃないですか』


「あー痛い痛い」


『でも続けてくと、奴隷も辛くなってきてね「もう殺してくれ!」って変わると』


「はいはい」


『で、貴族はそれを、「何本目の骨を折った時点で奴隷が殺してくれというか」をね、予想して楽しむ…みたいな、あるんですよ』


「あー…」


『もうそれなんですよ!』


「違います(笑)」


『絶対にね!どっかに貴族がいてね、我々を見て笑ってるんですよ!』


「そんなわけはないのでね(笑)皆さんは安心してください(笑)」


『あのプール多分ね、帝愛が関わってますからね』


「ていあい…?」


『あー…あのカイジっていう漫画に出てくる、悪い会社です。ごめんね、わかりにくいボケやっちゃって』


「いえ(笑)そんな謝らないで(笑)」


『まぁさ、そんなこんなで「ビッグアロハ」終えて、下で少し休憩してたらね、次に中学生くらいの女の子2人が落ちてきて』


「はいはい」


『そしたらね「楽しかったー!また乗ろ!」っていてて』


「あー若いね」


『そう!それで「私も歳だな」と』


「ふふ(笑)なるほどね」


『夏ちゃんも気をつけてください…直ぐですからね』


「あのー、年上みたいにアドバイスしてますけど…同い年ですからね(笑)しかも誕生日は私の方が早いし(笑)」


『まぁね、「JKはもうおばさん」という話でした』


「違います(笑)怒られそうだからそういうことやめなさい(笑)もう、この………………………………………………

………………………………………………


第97回放送分より 〜夏の思い出〜

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る