第20話 ポニテの破壊力

色々と買い物を終えてから(短いデートを堪能してから)、家に戻って琥珀の部屋に必要なものを運んでから、俺は部屋で今日のことを日記につけていた。わざわざ日記帳を買ってきたのだ。


なんでって?琥珀との思い出をすぐに思い出せるようにするためさ(キリッ)。


まあ、琥珀関連で俺が忘れることは絶対に無いと断言出来るし、琥珀との思い出を記録して誰かに見られるリスクはあるけど……こうして俺の気持ちを残しておいて、琥珀がもしも俺の部屋でこれを見つけた時にときめいてくれると尚嬉しいからだ。


それに、琥珀との時間を文字にするという作業はなかなか楽しかったりする。昔は日記を書く人の気持ちが分からなかったけど……幸せな時間って記録するだけで楽しいからいいね。


コンコン。


そうして、日記を書いていると、いつものように控えめなノックが聞こえてきた。俺の琥珀レーダーが愛しい波動をキャッチしたけど、俺は気づいてないフリしてそれに答えた。


「はい」

『あっくん?入っていいかな?』

「うん、いいよ」

「し、失礼します……」


ガチャっと入ってきた琥珀。なんだか緊張してるような気がすると思っていて……次の瞬間、俺は思わず内心、グハッ!っと吐血してしまっていた。


「ど、どうかな?」


琥珀は俺がプレゼントしたシュシュで髪型をポニーテールにしていたのだった。え?何、なんでいきなりこの場に天使が顕現なさってるの?俺ってば、死ぬの?そんな動揺を必死に抑え込んでから、俺は微笑んで琥珀に言った。


「うん、凄く似合ってる。可愛いよ」

「えへへ……でも、ちょっと恥ずかしいかも……」


ふぁぁぁぁあ!かわぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇ!!!琥珀が可愛すぎで今なら世界が救える気がした。し・か・も……うなじ!うなじがめっちゃセクシーなんや!やべぇ!もう、我慢が出来なくなってくる……いやいや、耐えろ俺。お楽しみはとっておくべき。この可愛い琥珀を堪能するのが時には大切と思いつつも、でも、可愛いのでとりあえず言葉にはすることにした。


「本当に凄く可愛い。やっぱり琥珀はどんな髪型でも可愛いね。でも、俺の前でだけその姿になって欲しいかな。他の男には見せたくないからね」

「私も、あっくん以外に見せたくないかも……」

「じゃあ、約束ね」


そう言って小指を出すと琥珀は嬉しそうに指切りげんまんをしてくれた。昔みたいに楽しそうにする琥珀には申し訳なかったけど………可愛すぎるポニテに内心襲うのを我慢するので必死だった。いや、マジで琥珀たん可愛すぎ問題。


首にキスマークつけて俺のものアピールしたいマジで。変態?琥珀に関してはどんな称号も甘んじて受けましょう。でも、ある程度紳士に琥珀にだけカッコよく見えるように頑張る所存です。


そんな感じで琥珀のポニテは最高でした。


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