No15_2020.08.17
前の授業から、前の席の栄子が何かを削っていた。
心地よい音。
覗き込むと刃物型の鉛筆削りを使っていた。削りカスが千切れずに伸びている。
「何やってん?」
栄子の二の腕を指で突っついた。やや、堅め。
「アクセのパーツ削り」
彼女の袖の中に指を這わせようとして、柄で叩かれた。
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