第148話 色々
そして、また俺は暑い中、駅前と歩いていくことにした。
しかし……横山と会って、一体何を話せばいいのだろうか。もう俺は怒っていないということは伝えたし……。
ふと、俺はプールでの出来事を思い出す。中原と横山は楽しそうだったし、あの横山の表情は俺は見たことがなかった。
でも、考えてみればそれは当然のことなのだ。中原と横山は幼馴染なんだし、俺と横山が知り合いになったのはほんの少し前のことだ。
そもそも、俺と横山の関係って……友達、なんだろうか? なんだか友達というのはなんだか当てはまらない言葉のように思える。
じゃあ、それ以外の言葉で言うと……。
と、俺がそんなことを考え込んでいると……いつのまにか駅前に来ていた。
「あ! 後田君!」
横山の声だった。俺はそちらに顔を向ける。
「……あ」
思わず声が漏れてしまった。
横山はプールに来ていた時同じような白いワンピースだった。
「お待たせ……ん? どうかした?」
しかし、髪が変わっていた。
横山の金髪は、前野と同じくらいの長さ……肩まかかる程だったのだ。
しかし、今横山の髪の長さは……かなり短くなっていて、スラリと細長い首筋が見えていたのだった。
「……横山。髪……」
「え? あ、あぁ~……うん。まぁ、ちょっと、色々、あってね。まぁ、とにかくさ、ファミレスでも入らない? すごく暑いし……ね?」
色々と聞きたいことは俺もあったので、俺は横山の提案に同意したのであった。
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