光と影


「翼が欲しい」 君は言う

「夢見て理想を 追うための

 大きな翼が 欲しいんだ」

 目を輝かせ 君は言う


「やめておきなよ」 僕は言う

「夢見て理想を 追うための

 翼はいつか 君を殺す」

 空を見上げて 僕は言う


「それはどうして?」 君は問う

「夢見て理想を 追うことは

 どんなに素敵な ことだろう」

 首を傾げて 君は問う


「絶望するよ」 そう答える

「夢破れ現実を 見た時に

 君の心は きっと壊れ

 自ら翼を 捨てるだろう」


「それでもいいよ」 君は笑う

「現実を見た 心だって

 一度壊れた でも欲しい

 夢見て理想を 追うために」

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