第9話 ガラス越しの花嫁
それはいつからだったんだろう
ボクがキミに惹かれ始めたのは
キミの笑顔があまりに素敵なので
また会いたいと思う様になったんだっけ
直接会う事は出来ないけど
そんな事がまるで存在しないみたいに
ボクは君を好きになったんだ
でも
途中で気がついたんだ
ボクたちの間にあるガラスの障壁に
これは絶対に破れない
固められた約束
定められた束縛
縮まない距離
不確かな現実
でも
そんな事はもう
どうでも良い事なんだ
人と人が好きになる
それにはいろんな形が存在する
例え肌と肌が触れ合えなくても
お互いを思い合う気持ちに
変わりはないはずだから
キミに会って気付いた事があるんだ
それはね
ボクは今まで自分で自分を
ガラスの中に閉じ込めて来てたって事
誰と恋する時にでも
透明な板で隠してた
本当の自分をね
不思議だね
こうやってガラス越しに出会う事で
現実のガラスに気がつくなんて
もう閉じこもらない
これから愛する人には
本当の自分の姿を
隠さずに見せて行こうと思う
ありがとう
気がつかせてくれて
今度はキミの番だよ
さあ
そのガラスの中から出ておいで
そして二人で手と手をつなぎ合って
永遠の道を歩んで行こう
このガラス越しじゃなくて
あのガラス越しじゃなくて
ガラス越しの花嫁 〜PIANO PLAYER〜 駿 銘華 @may_2018
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