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けれども、そのモヤを食べたら、その瞬間、佐藤さんの表情は、あかるくなって、次の日も、またその次の日も、食べたら、
「ふしぎなことに、ちっとも悲しくないんだよ」
佐藤さんは、奥さんにはなしました。
「あんなに悲しかったのに、いまはちっとも悲しくないんだ」
それを聞いて、ねこは、はっとしました。
もしかして、わたしが食べたのは、佐藤さんの"悲しみ"なのでは?
ねこは、それから間もなく、身体の色が変わってゆきました。
最初は、心配していた佐藤さんも、青くなってくごとに、不気味になり、終いにはねこを捨ててしまったのです。
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