次元の狭間で悠々自適に過ごします

伊佐波瑞希

第1話 定番?

気がつくとそこは真っ白な空間だった。

そして目の前には白い光の塊

俺は直感した。


異世界転生きたーー!!!!


内心そんなことを考えていると光の玉なら声が聞こえてきた。


〝初めまして久保清司、もうわかっているみたいですが貴方は死んだのです〟


はいはい、

説明パターンですね?

死んだときの記憶とか無いけど無難に交通事故てきな?


〝貴方には違う世界に転生して頂くことになります。〟


おっ?

ついに本題きたな?


〝普通は輪廻転生でもとの世界に戻っていただくのですが、あちらの世界では他種族間での戦争真っ最中でして、〟


これはあれかな?

勇者としての召喚かな?

やだな~、

正直争い事嫌いなんだよな


〝その戦争の中人間種が勇者召喚を行いその勇者が瞬く間に戦況を変えたのです〟


あれ?

もう勇者がいるの?

じゃあれかな?魔王としての召喚かな?


〝そしたら今度は魔族が魔王降臨を行い、人間種、魔族種の戦闘が均衡し、焦った獣人種が獣王誕生を行いました。最後にはエルフ種が賢者降誕を行い4種族が争った結果、世界が4つに分断されたのです。〟


話がでかいな!!

てかこれ俺要らなくない?

戦争終わってるし?


〝たしかに戦争は終わり各種族はそれぞれ独特の文化を築いて反映しています。しかし分断された世界がそれぞれで摩擦を生み今にも世界が破滅してしまうことがわかったのです〟


なるほどなるほど

これ伏線とか回収できるのかな?


〝そこでこの度4つの世界の狭間に島を作ることになりました。〟


なぜに?


〝この島を作ることで各世界がぶつかり合っておきる摩擦を緩和するクッションをつくることに成功したのです。まぁ、詳しくは私も分からないんですけど〟


わからんのかいっ!!


〝そして島を作りましたが新たな問題が発生したのです。我々神は多忙です。いつまでも一つの世界を見てられません‥‥いや、もぅ、本当に怠いんですよ~週休2日の筈が休みなしとかブラック過ぎてやめたい‥‥〟


おい、

本音がでてるぞ?


〝そこで、あ、そうだ!!誰かに管理させればよくないっ!?という考えにいたりまして〟


さっきまでの厳格なしゃべり方どこ行った!!


〝上に確認したら「いいよ~」って許可がおりたんですよぉ~〟


かるっ!!

てか上ってお前下っぱかよ!!

なんか段々軽くなってるし!!


〝そして選ばれたのが貴方なんです!!ね?嬉しいでしょ?〟


なんかもういろいろおかしい‥‥


〝島の管理っていっても難しいことないよ?その島で生活してもらって島の存在を定着してもらうのと、私の愚痴を聞いてもらうだけの簡単なお仕事です!!もちろん、世にいうチート能力もあげるし4つの世界に行き来してもオッケイ!!なんなら自分だけのハーレムとか作ってもいいよ?まぁ、限度はあるけど‥‥どう?やる?やらないなら地獄に落とすけど?〟


脅しかよ!!

てかなんでお前の愚痴を聞かないといけないんだ!?

でもまぁ、島に住むだけならいいか?

ほかの世界にも行けるみたいだし


そこまで考えた俺の答えは決まった。

まぁ、分かりきっていることだが

答えはyesだ


〝ありがとうー!!じゃ早速転生してもらうね!!あ、見た目や年齢はそのままにしてあるから赤ちゃんからスタートとかじゃないから安心してね?能力とかは「ステータス」って言えば見れるから!!それじゃ、よろしくね!!〟


光の玉がそう言うとまた俺の意識が遠くなる気がした

だから最後の抵抗に叫ぶ


「説明が適当過ぎるだろ!!!!」

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