異世界チート(初等部編)~底辺で怠惰な俺が能力チート貰って転生してもやる気ないのは変わんない。でもみんな無駄に俺を頼ってくる件(旧タイトル:俺はやる気ないのにみんな勝手に頼ってくるんだが)
1章第1話~俺の名はファンデン・ロートリース~
第1章~異世界転生って本当にあるんですね……~
1章第1話~俺の名はファンデン・ロートリース~
『お前はファンデン。ロートリース家の跡取り、ファンデン・ロートリースだ。』
俺は気づくと、見知らぬ男に抱きかかえられていた。歳は20代半ばから30になるかならないかくらいか。
金色の髪で碧眼。鋭い目つきの男ではあるが喜んでいるのだろう、目尻は下がっていた。
「よく頑張ったな。この子はきっとロートリース家の栄光を確固たるものにしてくれるだろう。」
『はい。ファンデン、私がお母さんですよ。分かりますか?』
俺は女が横たわるベッドに寝かせられると隣の女に頭を撫でられた。そして俺に声を掛けてきた。だが何を言っているのか分からなかった。
異世界と言うだけあって、言語が違うようだ。
俺は元々日本語以外は話せない。学校で英語の授業はあったが、中学1年で躓いてそれ以来やる気も無くしてそのままだ。
そんな自分がこの世界の言語を覚えられるのか、生まれて早々不安な事ができてしまった。俺は思わず呟いた。
「マジかよ……。」
『あら、今?』
『喋った?!いやしかし何と言ったんだ?』
状況からして父と母だとは思うが、2人に聞かれてしまった。
驚いたような反応と困惑したような反応。多分知らない言葉を言ったからだろう。
俺はしまったと思い、「だ、ダー。」と赤ちゃんっぽく声を発した。一体俺は何をやっているのだろうか。
父母はまだ怪訝そうな顔をしていたが、とりあえずは気のせいだったと思ってくれたようだ。
しばらく経ち。俺は皆が寝静まった頃に、身体を動かせるか試してみた。
手足をバタバタとさせることはできるが、立つことは無理らしい。
仕方ないといえば仕方ない事だが退屈だなと思った。
日本語は喋ることができるが、喋る相手も居ないのでとりあえずはまた寝る事にした。
東亜だった頃も休みの日に眠気に負けてよく昼寝しては後悔していたことを思い出すが、今はそれ以上に眠い。そう思った頃には俺は眠りに落ちていた。
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