ライト

家を出た瞬間。

視界にぴかっ!と眩しいライトが目に入った。

「うわっ」

慌てて目を押さえるも遅く、まだ視界がチカチカしていた。

けれどおかしい。

ライトを見る前にナニカ違うものを見た気がする。

思い出して、ああ、と納得する。

頭の中に鮮明に映る、ライトを見る前の風景。


が私に向かってライトを向けていた風景。


なんて最悪な日だ、と治った視界を開く。

そこにはもうなにもなかった。

もちろん、人の姿すらなかった。

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