深夜
その日の深夜三時。
私は飲み終わったジュースの缶を捨てに外にいった。
え、なんでこんな時間まで起きてるかって?
…ゲームのイベントがね?
終わらないのよ、明日までなのに。
とにもかくにも捨てに行ったの(話を強引に進めるStyle)。
私の家の前は商店街から路地に入る道だから街灯がない。
いや、一つくらいはあるんだけど。
そんな暗い道を夜な夜な歩いて商店街へ続く際のところの自販機まで歩く。
ちなみに深夜テンションだったから歌なんか歌ってる。
今思ったらめっちゃ恥ずかしい。
自販機についてその横のゴミ箱に缶を捨てる。
一仕事終えてよっしゃ帰るぜ!とか意気込んでくるりと来た道を振り返った。
「ねぇ」
後ろから声がかかって、びっくりして振り返った。
もちろん何もいない。
でも声は聞こえる。
「つれてって」
あ、やばいやつだこれ。
そう思った私はパニクってあらぬ事を口走った。
「あのね、うちの家電気代高くなるから…!!」
いや電気代高くなるってなんだよ。
私の頭の中の天使と悪魔が口を揃えて突っ込んだ。
すると声は神妙にこう言ったのだ。
「そっか…電気代ダイジだもんね…」
そのまま何も聞こえなくなった。
茫然とその場に立ち尽くす。
ていうか、アッチの世界でも電気代ってあるんだ…。
そう思った私だった。
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