第14話
自転車が夏空の下を行く。小高い山際に並ぶ住宅街の中の小さな小川を右手に見ながら僕達は進む。僕達はこの小川沿いの小さな地区を山川と言っている。静かなところでお城から下る坂道があってそこから僕達はいつも学校へ向かう。
僕達の学校はお城の中にある。お城を「飫肥城」と言った。正確に言えば飫肥城が僕達の学校だった。日本でも珍しくお城の中に学校の校舎がある。城は山城だ。だからお城を中心に方状線に伸びた道が坂道になっており、そのそれぞれの通りを学生は歩いて学校へ向かう。
僕達は広渡という地区に住んでおり、普段はこの山川を歩き、学校へと向かっている。
そう、そんないつもの登下校の道を僕達は自転車で進んでいた。
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