第2話

俺は自殺を図り学校の屋上から飛び降りた。


しかし、目が覚めたら病院のものらしき天井。


横には2階以上であることを示す窓があり景色はとてもよくこの街から1番近くにある山が少しだけ大きく見える。


「俺はこれからどうしたらいいのか……看護師には全治4ヶ月ほどと言われたがこの腕と足じゃ何もできないじゃないか…それに後遺症が残るかもしれない。とも言われた」


死より恐ろしいことはおそらく重症だろう。死というものは何も感じないかもしれないが重症は痛みが続く。


「こんなことになるなら学校よりもっと高い所から飛び降りた方が確実だったかもな」


ふと、窓の外を見る。


「俺の生き方が違ければもっと綺麗に見えたかもな」


今の俺には他の人から見れば綺麗に見えるものに何も感じることはなかった。


右手、右足を動かしながら思う。


骨折してない右手を上手く使ってカーテンを開けて 部屋を見渡す。


かなり広く、4つほどベットがあったが正面にある2つのベットはカーテンが開いており人の姿は見えない。

横のベットはカーテンが閉まっていて人がいるようだった。


俺は特にやることもないしずっと窓の外を見るのはさすがに暇すぎると思ったので誰でもいいから話相手が欲しかったから話しかけることにした。


「あの〜起きてますか?よろしければ何かお話しませんか? 」

…………何も応答はなかった。


(見ず知らずの人と話す気になんてならないか……1人が好きな人かもしれないしな。)



「――――――なたは? 」


「―――あなたは? 」


「……?……ん? 」


「あなたはどうしてここにいるの……? 」


…………とても透き通る声で少し幼い感じの女性の声に思えた。


不思議と彼女の質問の返答に答えられなくなってしまった。


彼女の声に耳を奪われてしまったからかもしれないし、返答の答えが分からなくて黙ってしまったのかもしれない。


でも、答えないのは申し訳ないだろう。


だが俺の質問にも答えてほしかったがまあ、いいとしよう。


「そうだな…死ぬことに失敗して起きたらここにいたからどうしてここにいるのかはよく分からん。

君はどうしてここにいるんだ? 」


「私……?私は……」




「…………病気なの……生まれつき、治るか分からないからいつ死ぬか分からない…」


少女は悲しそうに切なそうに自分がなぜここにいるのかを教えてくれた。

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