水泳住宅街
水上 瓜 (胡瓜)
水泳住宅街、聞こえていますか
自転車に乗って 足で地面を蹴って
電線に沿って 水琴窟の夜 そっと、、、
水飛沫をあげないように
私の泡を作らないように
泳ぐように 歩くように 進むように、、、
昨日の夢を思い出せない、
昨日と同じ色は作れない、
昨日の空を思い出せない、
昨日とお別れはできないけど。
水の中を傳う音は 太陽の下より鮮明で。
遠い摩天楼を 夢遊病の彼が壊そうとしている音がする。
私は 水泳住宅街で
こんな夢を見たのかもしれない、、、
私は 太陽の下より 水琴窟の中が
汗と涙で
ドロドロしているのかな、
あの庭で聴いた
透明な水琴窟の音は 幻だったのだろうか。
私が夜に潜る間 彼は布団に入れているかな、
夏の換気扇の音が響きはじめた、
水泳住宅街は姿を消した。
水泳住宅街 水上 瓜 (胡瓜) @minami-riu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます