『小さなお話し』 その195

やましん(テンパー)

『新兵器』


ごき少佐


『ときに、大将、宇宙ゴキが、新しい地球用の最終兵器を持ってるという、ごき、噂が出ていますが、事実でしょうか?』



ごき大将


『ああ、その話か。まあ、秘密なんて、すぐに、ばれるもんだ。ごき。ばれても、認めないのが、管理職のありかただがごき。いつもでは、ないがな、ごき。まあ、本当らしい。らしいとしか、言えないごき。確認はできないごきからなあ。じごきも、聞いただけだ。なんでも、地球内部に、ある種の起爆装置を貫入し、そいつを作動させると、大規模な、カルデラ噴火を誘発できるとか。麦大国の、ブルー・ストン火山とか、わが国の、アラソウ火山や、アラマ・カルデラとかのマグマだまりに、入れるんだとか。まあ、こいつは、宇宙ゴキでないとできない。やつらは、地中深くに入り込む技術があるようだし、熱にも強い。というか、ごき、もう、設置したんだろうなごき。』



 ごき少佐


 『ある程度、マグマが溜まってないと、むつかしいのでは?』



 ごき大将


 『まあ、そこんとこの細かいことは、分からないごきが、たぶんそうだごき。いまのあたりは、すでに、相当溜まってるみたいだからな。ごき。いつ、カルデラ噴火があっても、不思議ごき、な、ことはない、らしい、ごき。』



 ごき少佐


 『それは、もし、実際に起こったら、自然現象との区別は付かないごきでありますか?ごき。』



 ごき大将


 『まあ、むりだろうな。いっぺんに起こったら、不自然かもしれないが、ごき。調べる前に、ほぼ、その国は、全滅ごき。また、実際にそうなったら、太陽のエネルギーが遮られ、地球上の多くの生き物は、長く、持たないごき。まあ、我々は、すぐに全滅まではしないだろうが、生き残るのは、厳しいな。』



 ごき少佐


 『きゃつら、使う気があるのですか、ごき?』



 ごき大将


 『いま、その気がなくても、もってりゃ、使いたいごきも、きっと、いるごき。ま、連中は、焦らない。ごき。』



 ごき少佐


 『公表したら、どうか、ごき。』



 ごき大将


 『あまり、意味ないなごき。対抗する手段がない、ごき。やましんさん、みたいなもんだ。まあ、やるとしたら、その前に、核戦争して、自滅するくらいだな、ごき。しかし、宇宙ごきは、間もなく、人類の武装解除をするごき。どのみち、未来は、暗い。いや、ごきには、明るいのかな、ごき。今は、生き残る方策を、実行する方が得策だごき。』


 

ごき少佐


 『人類が、暴走する可能性はないごきですか?』



ごき大将


 『まあ、そうならないように、宇宙ごきは、慎重に、やって来たごき。シンパがたくさんいるから、まあ、ないごき。』



ごき少佐


 『なるほどごき。………………(むむむ、クーデターするなら、ぼちぼち、時期かな、ごき。)』



ごき大将


 『(こやつ、なにか、企んでるな、ごき。)』






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