(仮)初恋を忘れらないラブコメ

りるっ

プロローグ

幼い頃は恋愛って何だろう?

初恋ってどんな味がするんだろう?

なんてひたすらに考えてた。


当時の僕なんてとても単純で初恋の人とずっと時を過ごし、毎日なんでもない日々を過ごす。

それが普通で当たり前にすら感じていた。


そんな憧れだった日々は来るはずもなく僕は中学生にして思い知らされることになる。


解離性健忘:記憶の一部、もしくは全部を忘れ思い出すことができない。

所謂記憶喪失だ。


僕の初恋は、彼女のそれによって呆気なく終わってしまった。




桜の並木が数本辛うじて生きていてお世辞にも入学シーズンとは全く言えない中、僕は篠崎高校までの道のりを歩いていた。そう、今日から晴れて高校一年生になる。

「ねぇ、待ってあのこちょっとイ、イケメン過ぎない!?」

「本当だ、、、あれ鞄の刺繍青だし新入生だよね?? あれはそこら辺の雰囲気男子とかと比べもんになんないって!」

なんて話が後ろから前から四方八方僕に向けて聞こえてきたりしているが動揺など微塵も感じさせずペースを変えず進んでいく。


(べ、別に動揺なんてしてないんだからね!!)


さて、ここまで自己紹介をしてなかったが僕の名前は九条雅也。 篠崎高校という県では知らない人がいないレベルで有名の屈指の進学校中の進学校に主席で合格し今日は入学式である。屈指の進学校に行く理由なんて人それぞれだが大半の生徒は、『夢に向かって頑張りたい』、『大学進学の幅が広がるから』などだろう。しかし、僕はこの学校にそれらの理由を持って来た訳でもなければ『親に勧められたから~』などという無頓着な理由でもない。 僕ははるばる田舎町からこの都会へ一人暮らしをしてまで『初恋の子にリベンジしたい』という理由で入学してきた。




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