第2話【集いし者達】


 洋の陣営待機部屋――〝搭〟


「フッフ〜ン♪ 私の可愛い小人達はどこかしら〜」


「こっちは、いま無理。〝魔法の鏡〟で化粧直ししてるからさ。順番は後ににして頂戴な」


「ふむふむ。私は凄く小さくて地味で目立たないからまだ出たくないよ~だって! かっわいい!


「ハァ……今日も1日、変わらず楽しくなさそうね……とてもとても、つまらない気分。あぁ、此の世の皆さんお死にになればいいのに」



 和の陣営待機部屋――〝雅〟


「フッ……我こそは、全ての美しき王の頂点に立つ者なり!我こそが真のプリンセス!」


「キャー!!素敵ですぅ!王子様ぁ!!」


「フハハハッ!!今宵、貴女と結ばれる為にこの場に来たのだ!さあ、共に行こう!」


「えっ!?でも私、こんなにも汚れた身体をしています……」


「問題ない!その穢れすらも愛おしい!!」


「ああ……王子様……」


「うふふっ、本当に仲が良いんですねぇ……妄想にふけるなんて頭中どうなってるのかな?」


「「…………(ボソ)…………キモいよぉ」」


「おいコラ!そこの2人組!聞こえてるぞ!後で覚えてろよ!!」


「「ではじゃあ先手は私が最初はあたしが行きますわよ行ってくるわ」」


 先鋒を名乗り出た〝和・洋〟の両陣営が威風堂々と歩き出す。


 ☆


 解説席にてAが高らかに宣言した。


『さぁ、始まりました~!!今宵も目が離せない瞬間を、最前線で御覧いただきましょう!!』


『それでは早速参りましょう。出場者の入場です!』


『輝く金色の髪は呼吸さえ忘れてしまう程に見る者を圧倒し、身に纏うドレスは流麗りゅうれい美しく個々に輝きを放つ』


門限ゆめのおわり何て破ってなんぼだろ!? その名も――〝00時限定の蒼姫シンデレラ〟!!』


 洋の陣営〝先鋒〟シンデレラ

 身長160cm、体重46kg

 使用武器〝硝子の靴〟


『対する人物は、百万の災いから国を守護してきた枝を折ったが為に、幾重の犠牲を払ってきた少女――〝照葉てりは紅姫べにひめ〟!!』


 和の陣営〝先鋒〟紅姫べにひめ

 身長158cm、49kg

 使用武器〝沙華の枝〟


 ボルテージは最高潮に達し、〝乙女達による意地と意地のぶつかり合い〟がいざ開幕を告げる!!


 リングサイドにて審判員が両手を振り下ろす。


始めぇえッ!!試合開始っ!!


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