『小さなお話し』その194

やましん(テンパー)

『新型メガネ』

 やましん


『ママ、これ、なに? SPXメガネ? 展示モデルあります?』



 ねこママ


『ごき戦略研究所と共同開発した新製品にゃんこ。スーパーパスXグラスなんだけど、まあ、メガネとしました。人間用は、いっこ、五百ドリムにゃんこ。』


 やましん


『やすいのか、高いのか?なんに使うの?Xってなに?』



 ねこママ


『あらゆる物質を透過してしまうメガネにゃんこ。Xは、まあ、そうしたものにゃんこ。はい、これ展示用見本、出しとくと持って帰るごきとか、わんとか、いるからにゃん。』


 

 やましん


『ふうん。でも、なんにも見えないよ。あらあ、不思議。サングラスでもないしな。一見、透明みたいなんだけど。』



 ねこママ


『だから、すべて、透過してしまうから、すべて、の、むこうが、みえてる、にゃんこ。』



 やましん


『なんだあ? なんだか、インチキくさいなあ?』



 ねこママ


『すべて、の、むこうがわに、真実があるにゃんこ。』



 やましん


『真実は、見えない、ということかい?宴会商品なら、ちょっとお高いな。』



 ねこママ


『うにゃあ、見えたものが、真実にゃんこ。ものすごく、科学的にゃんこ。』



やましん


『あ。なにか。見えた❗ なんだろう。これは。』



ねこママ


『え、にゃにが、見えたにゃんこ?』



やましん


『ママが、うちの、冷蔵庫開けてる。』



ねこママ


『にゃん。それは、新しい、効果の発見にゃんこ。』



やましん


『真実だったのかあ?』



ねこママ


『まあ、そこは、気にしにゃんこ。・・・・にゃん・・・』



やましん


『おわ! また見えた、すほい、おおおおお~~~これは! なんと、まんざら、伊達メガネじゃないみたい。おおお。』



ねこママ


『にゃん?にゃんがみえた? にゃんこ?』



やましん


『いやあ。ううん・・・・これは、言うとまずいなあ。国家的秘密かも。ううん・・・・そうだったのかあ。やはり・・・・・』




ねこママ


『うにゃ。そりゃあ、気になるにゃんこ。一割引きにするにゃんこ。なにが見えたにゃん?』



やましん


『また、カージンゴとかに狙われるからな。ママ、自分で見たらいいよ。』



ねこママ


『ふう~~~~。じゃあ、お試しは、そこまでにゃんこ。買わないなら、返却にゃん。』




やましん・ねこママ


『ふふふふふふふ。・・・・・怪しい。』




***********************



ごき少佐


『大将、これが、『戦略研究所』とかいう、あやしい組織が新開発したとかいう触れ込みの、暗視メガネですが、一部が、すでに、外部に流れてるみたいごきです。おかしな宣伝して、売り込んでるごきらしい。取り締まるべきでは、ごき。』



ごき大将


『暗視? そんなの、そもそも、ごきに必要かごき?』



ごき少佐


『まあ、今は、暗あい、時代ですから、ごき。宣伝文句には、なるごき。』



ごき大将


『まあ、よほどの証拠がないと、反撃される。よく、分析したうえ、呼び出したまえ、ごき。』



ごき少佐


『は。・・・・あの、その、ぽっけのメガネは?』



ごき大将


『ああ、いやあ、なんか、孫から、プレゼント・・・・とか。』




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『小さなお話し』その194 やましん(テンパー) @yamashin-2

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