宝石みたいな。

まる

笑顔が眩しい。

私が好きなあの子は、私とは違って楽しそうで、宝石みたいにキラキラしてて。笑顔が眩しい。

そんな君は、私を見つけると、ぱあぁっと花が咲いたような笑顔になって、駆け寄ってくる。

「真綾ちゃん!おはよう!!」

「さ、咲也くん、おはようっ、」

この笑顔を見ていると、私は幸せな気持ちになる。

「今日も一緒に食べようよ!!」

「あ、うんっ、!」

咲也くんの前だと、いつもみたいに話せなくなって。

ほんとはもっともっと話したいのになぁ。



「真綾ちゃん!こっちこっち!!」

昼前になると手を引かれ、見晴らしの良いところまで連れていってくれる。私と咲也くんだけの秘密の場所だった。

もともとはここで私が泣いてたら、咲也くんが来て、何も言わずに傍に居てくれたんだけど。あの時、咲也くんに、

「もう泣かなくていいよ、僕が笑顔にしてあげる!」

って言われてから、今がある。

咲也くんと居ると、嫌なことを忘れられて幸せな気持ちになる。ちょっとでも元気がない時は隠してても

「あ〜!元気ないでしょ〜??おりゃ!笑え笑え〜!!」

って私を笑顔にしてくれる。


「よっし!!卵焼きも〜らいっ!」

「あ!!私、卵焼き好きなのに〜っ!」

「ふふ〜ん、ぼーっとしてるからでしょ!!あ、真綾ちゃん、唐揚げも好きでしょ?」

「う、うん!好きだよ!でもなんで…?」

「卵焼きの次くらいによく入ってるもん!…はい!どうぞ!美味しいと良いけど…」

咲也くんから貰った唐揚げを食べる。咲也くんは不安そうに、こっちを見ている。

「美味しいっ!」

「ほんと?!よかった〜!!」

「すごく美味しい!これ、咲也くんが…?」

「そう!!僕、意外と料理も出来るんだよ〜??真綾ちゃんに褒めてもらえて嬉しいなぁ〜!!」

「また………」

「ん??」

「あ、ううんっ、なんでもないよ!!」

作ってきてくれる…?って言いたいけど、言えない。だって、彼氏じゃないし…咲也くんに迷惑かけちゃうし…。

「真綾ちゃん?もしかして…」

「ん、ん?!」

顔が近い、ドキドキする。

「唐揚げ、もっかい作ってほしいの?」

至近距離で、あの笑顔。

心臓が爆発しちゃいそう。

「大丈夫、?」

きっと、顔真っ赤だ…恥ずかしいな。

「あ、うんっ、咲也くんの、唐揚げ美味しかったから…」

「やったあ!!また作るね!!」

「ほ…ほんと?!」

「あははっ、笑顔になった!!やっぱり真綾ちゃんの笑顔可愛い〜!!」

さらっと、可愛いって言った…??

「も、もう!やめてよっ!」

「あっ、照れた〜??」

「……んもう!」

「怒んないでよ〜!!あ、今度の土曜日、一緒に遊びに行こーよ!」

「う、うぇっ?!」

「どう…??」

「いきたいっ、!」

「やったあ!!決まり〜!!」

嬉しいなぁ〜!!ってニコニコ笑顔の咲也くんを見て、私も笑ってしまった。

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