第297話ギリシャ到着???
ギリシャに着いた俺が見たのは・・・
甲冑姿の列だった。
「アズちゃん、日本に着いたの?」
「違いますよ、クレタ島に着いたんです。」
「どう見ても日本人が溢れてるよ。」
「源家が呼んだんです。リョウの援護が出来るようにと。」
「何で甲冑着てるの?」
「・・・それは私もわかりません。」
「ささ、若、空港と言うのもなんですから、我等が本陣にお越しください。」
「・・・アズちゃん、本陣ってホテルか何かだよね?」
「・・・さあ?なんなんでしょ?」
俺達が向かったのは遺跡のすぐとなりだった。
「何か砦が出来てる!」
「急拵えで申し訳ないのですがこちらでお休みいただけたら。」
中を案内されると居住スペースもしっかり作られており、急拵えとは思えない出来だった。
「こんな立派なものが・・・」
「源家の力があればこれぐらい。」
会議室に通され、お茶を出される。
「この様子だと、状況は詳しくわかってそうだけど、どうなってる?」
「はっ、遺跡を調査した所、アベル殿率いる探検隊は数を減らしながらも奥に進んでいるようにございます。」
「中の調査は誰が?」
「忍衆が全力で調査、罠を破壊していっております。」
「遺跡が・・・」
ヒロキの嘆きが聞こえる。
「怪我人、死人は?」
「怪我人は下忍に最初多数出てしまいました。それ以降は先頭を上忍が進むことで被害は出ておりません。」
「疫病対策は?」
「望月研究所より若様開発の薬を射つ事で免疫をあげております。あとは手当たり次第消毒を行っているところでございます。」
「あと、ここに軍隊いなかった?」
「それは既に排除致しました。士気も低かったので退却したかったのが本音でしょうが。」
「それ大丈夫なのか?」
「はい、既にクレタ島の要所は押さえました。制空権も握っておりますので問題ないでしょう。」
「問題しかないよ!どうするの!」
「リョウ、政府との話し合いは終了しております。救出作戦の間だけと言うことで話は出来てますから。」
「何で受け入れられるの!」
「・・・賄賂って凄い威力ですね。」
「おう、この国は腐敗してやがるよ。」
「まあまあ、邪魔が入らないと思えばいいじゃないですか。」
「・・・仕方ない、切り替えるか。ヒロキ、状況はこんな感じだ。待てば安全に奥に行けそうだが?」
「いや、アベルが持つとは思えない、やはり先行する必要があるな。」
「やはり・・・じゃあ、俺達も中に入るから。」
「若、御待ちを若の身に何かあればどうするのですか!危険な事は我等にお任せを。」
「うーん、時間がないみたいなんだよね。みんなには今のペースで進めてもらえる?もしもの時は俺を救助してね。」
「そのような不吉な事を言うのはお止めください!」
「君たちを信じて奥に行くんだ、きっと助けてくれるよな?」
「わか・・・若の信用にお答え致します。」
「うん、あっ。あとね・・・」
俺はヒミツの作戦を伝える。
「かしこまりました、いざという時の為に準備致しましょう。」
「頼んだよ~」
俺達はバックアップを源家臣団に任せ、俺、ダイキ、ヒロキ、リナ、カエデの5人で遺跡の中に入った。
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