第244話 いきなりお仕事開始
「ジロウさん、それで仕事はいつからなんですか?」
「今日からだが?」
「へっ?」
「これから空港に行き、護衛に入る。」
「ちょい!準備期間は?」
「いらんだろ?」
「俺丸腰だよ?それに手に穴が空いてる。」俺は刀に貫かれた手を見せる。
「お前もすきだな、また、ケガしてるのか?まあ、適当に刀を持ってこらす。適当に戦え。」
「ジロウさーん!好きでケガしてるんじゃないんですよ。ねぇ、ジロウさん聞いてますか?」
ジロウはリョウの話を聞かず車に乗り込む。
「リョウあきらめな!」
「ダイキ!俺戦えないかも!」
「戦わなくていいんじゃね?」
「お兄ちゃんと初めての共同作業♪近付く奴はダイキでも撃っていいんだよね。」
「リナ、俺を撃たないで!」
「お兄ちゃんの指示があるところに撃つから、ダイキがいても気にしないよ。」
「・・・リョウ、絶対狙うなよ。」
「リョウ、いい考えだ。リナにダイキを狙わしてやれ、緊張感が出て丁度いい。」
「親父!息子に死ねと!」
「撃たれたぐらいで死ぬような息子を持った覚えはない!」
「撃たれたら人は死ぬって知ってる?」
「知らん!少なくとも俺は死んでない。」
「おやじ!」
俺達は空港に着く。
「ジロウさん、怪しかったら撃っていいの?」
「好きに撃て。片付けは政府の職員がする。」
「リナ、アソコの木の上、撃てる?」
「どれ?」
「1735メートル先の地上3.4メートルの木の影、少し体が出てる、こっちに警戒はしてないね、たぶん偵察かな?」
「簡単。」
リナは既に撃ち終わっていた。
「凄いね、命中だよ!」
「お兄ちゃんの指示がいいんだよ♪私じゃ、まだ気付かなかったよ。」
「親父、気付いた?」
「全くわからん!殺気がこっち向けば気付くだろうが。」
「そもそも、見えないんだけど。」
「お前もあれぐらい出来るようになれば俺も安心なんだが。」
「ムチャ言うなよ!」
俺達は空港に入る。
「うん、たくさんいる。ジロウさん、どうするウジャウジャいるよ。」
「VIPルームと道中だけ安全に出来ればいい。」
「じゃあ、地図頂戴、えーと、ダイキはこの地下の配電室に行って、たぶん一番ヤバイから。そんでヒロキは日本の偉い人の護衛撃たれないようにするけど万が一の時は銃弾落として。ジロウさんはドイツ首相に張り付いてもらえる?」
「了解!」
「まかせろ。」
「リョウ!ヤバイってなに!」
ジロウとヒロキはスタンバイに向かう。
「ほら、ダイキも行きなよ。」
「リョウせめて何がいるか教えて!」
「カーワンさんが待ってるよ♪」
「・・・マヂカ?」
「マジで♪」
「楽しそうだな・・・」
「そう?ダイキが苦労するのは楽しいよね♪それより、早く片付けないとジロウさんに殺られるよ?」
「あとで覚えていろよ!くそっ!カーワンも怖いが、親父の方がもっと怖い・・・仕方ない行くか・・・」
ダイキはトボトボ地下に向かう。
「お兄ちゃんいいの?ダイキじゃまだキツいかも?」
「大丈夫だよ、きっと。それより、俺達も働きましょう。ドイツの首相さんがくる前に大方片付けよう。」
「はーい♪」
その後、俺とリナは空港を散策する。
見た目は仲のいい兄妹が買い物をしているように。
実際リナは店でいろんな物を見ながらはしゃいでいたが、俺の指示があるたび、ことごとく射殺していった。
「凄い腕だね、俺じゃ無理だよ。」
「お兄ちゃんこそ、よく敵がわかるね?向こうの擬態凄く上手いよ。」
「うん?無線機使って会話してるからね、最初から怪しいし、みんな擬態してるのはいいけど位置取りが良すぎるかな?」
「・・・無線使ってるて、なんでわかるの?」
「ネズミさんが教えてくれるのですよ。」
「ねぇ、もしかして、既に全員把握してるの?」
「うん♪たぶんね。みんなしゃべりすぎかな~?人がいないからって油断してるからね。」
「お兄ちゃん凄い!」
「そう?」
「うん♪私じゃ出来ない!」
「じゃあ、このまま空港散策して行きますか。」
「うん♪ゴミの処分は任してね。」
俺とリナは空港内を散策していった。
「君はいったい誰なんだ!」
日本の総理に訪ねられる。
「あージロウさんの依頼で護衛にきました。ヒロキです。」
「君一人かね?」
「他の奴らは害虫駆除に向かいました。ジロウさんはドイツ首相が来たら向こうを守るように向かってます。」
「君がロシアのスパイじゃない保証は?」
「あーないですね、でも、破壊王ヒロキで調べてくれたら身元はわかりますよ。」
総理のSPが調べると・・・
「トレジャーハンターの君が何故護衛に?」
「リョウに貸しを作る為ですよ。」
「リョウ・・・桐谷リョウか!」
「そうですよ、だから、リョウと敵対しない限りは今回守ってあげますよ。」
「政府に彼と争う気はない、それより、彼も来ているのか?」
「来てますよ、ジロウさんとの繋がりで。今はドイツの傭兵団『魔弾』のリナと殲滅戦をしてますよ。」
「『魔弾』のリナだって!ドイツから既に警護に来ていたのか!」
「いや、警護はついで。リョウの為に来日してて、リョウがこの仕事を受けたからリョウの護衛に来てる。」
「彼の知り合いなのか?」
「妹だぞ、知らないのか?」
「そんな情報はないのだが・・・」
「あーそうなんだ、まあ、隠してる話でもないんだが・・・よかったな、もし政府がリョウと戦う事になっていたら、俺も含めてリナも敵になってたからな。」
「・・・我ながら英断だったと思うよ。」
「それじゃ、時間まで護衛さしてもらうよ。まあ、それまでに片付いているかも知れないけどな。」
ヒロキは総理の近くで待機する。
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