第220話 時間潰し

「こちらが長尾タマさん、ダイキのウワキ相手。」

「ダイキ、不潔。」

「ダイキさん、浮気はどうでしょう?先日ミキさんに、許してもらったとこですよね?」

「リョウ!説明の仕方が悪いじゃないか!二人ともリョウを信じすぎ!」

「ダイキさんこちらの女性は?」

「リョウの嫁と娘。」

「えっ!」

「てめぇこそ、説明がおかしいじゃないか!」

「そうですよ!リナちゃんが娘なんて・・・あら、リナちゃん意外とまんざらでもない?」

「お兄ちゃんの娘って言われるのも新鮮な感じ。」

「ほら、二人とも納得したじゃないか!」

「あれれ?って待て俺にはまだ嫁はいない!」

「誤差だ!」

「なんの!」

「はいはい、話が進まないから漫才はそこまでにして、タマさん、お家の方が来るまでどうします?」

「すぐ来ると思いますのでダイキさんとお待ちしようかと。」

「そうですか、それじゃお邪魔にならないように私達は帰りますか。」

「うん、帰る。」

「お兄ちゃんが帰るならワタシも~」

「じゃあねぇ~ダイキ♪」

ガシッ!ダイキは俺を掴んでくる。

「帰さないって言ってるだろ!」

「ジャマだろ?写真もとったし用事はないよ。」

「せめて写真は消せ!」

「やなこった。ちゃんと彼女に渡すから安心して。」

「それがだめなんだって!」

「なら、やめることだな。」

「そうですよ、ダイキさん。これを機会に乗り換えたらいいんですよ。」

「タマさん・・・」

「ちょっと聞いたアズちゃん、タマさん大人だよ!」

「うーん、でも、ミキさんと争うのかな?あまり見たくないなぁ~」

「間でもがく、ダイキが見たい!」

「リョウくん悪趣味だよ!」

「そうだよ、アズちゃん、ダイキは不幸ぐらいが丁度いい。」

「もう、リナちゃんも!」

「そこの二人!!他人事だと思って!」

「「他人事だもんねぇ~」」

「うー優しいがない。」

「ダイキさん、私が優しくしてあげますよ。」

「タマさん。」

ダイキはノリで抱きつくが、

カシャッ!

俺とアズちゃんは無言で写真をとる

「あーとるなよ!」

「タマさんこっちを向いて。」

「こうですか?」

「そうそう、そして、ダイキに甘えるように寄りかかって、」

「はい♡」

カシャッ!

「や、やめろ!何に使用する気だ!」

「もちろん、ダイキと交渉材料だよ~」

「私はリョウくんの情報でいいよ♪」

「あー私も撮る!お兄ちゃんとのデートを準備して!」

「お前ら鬼か!その写真は願いを叶える道具じゃねぇ!」

「えっ?ダイキが願いを叶えてくれる道具だろ?」

「リョウ!」


「お嬢様!ご無事ですか!」

喫茶店に黒服の兄さん達が駆けつけてきた。

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