第62話 東海支部
東海支部、幹部会。
「三浦くん、これが例のブツかね。」
「はい、密かに入手し、持ち込みました。」
「でかした!早速確認するとしよう。」
東海支部のお偉方が集まる中、リョウの殺陣シーンが流された。
「おー、これぞ侍。」
「さすが若!」
「姫が選ばれただけはあるな。」
「見ろ、加減しながら、絶妙な太刀筋!」
皆に好評だった。
「これは我々だけで見ていたらいけないな、支部で公開するとしよう。」
「お待ちください。ご本人から許可が得れておりません。」
「なんと!」
「どうやら、照れ臭い御様子でした。」
「うむ~しかし、これを隠している事がバレたら皆に怒られるぞ。」
「ならば、社外秘ということで役職についたものに閲覧許可を出すというのはどうでしょう。」
「それだ!あと三浦くん、なるべく早く若様から許可を得れるよう引き続き交渉を頼む。」
「かしこまりました。」
そして、東海支部では密かにリョウの剣の腕が広まっていた。
「なあ、若様は剣豪らしいぞ」
「なに?今時か?」
「なんでも、大勢に襲われて返り討ちにしている映像があると噂だ。」
「なんだそれ?」
「しかも、見た人全てが若の腕前をほめ讃えているらしいぞ」
「なあ、何処で観ることができるんだ?」
「どうも、若様本人が配信を嫌がってるそうで、こっそり観てるらしくて、役職者や功績者が観れるようになってるそうだ。」
「観てみてぇなぁ。」
「俺もだよ。」
「じゃあ、やるか。」
二人は功労賞を狙い仕事にうちこむ、彼等は半年後、功績を認められ映像を、観ることが出来た。
東海地区各地で社員の頑張りが目立ち、売上げが、過去最高となっていた。
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