第10話 週明け
忙しかった週末も終わり出勤していた。
「さあ、吐いてもらいましょうか!昨日のあの歌はなに?」
俺は取調べを受けていた、
昼休みに襲撃がなかったので油断していたところを帰り際に捕まり、居酒屋の個室に連れ込まれ今にいたる。
今俺を囲んでいるのは国見さんを筆頭に立花めぐみさんと今川みすずさんの女性三人組だった。
「さあ?昨日も言ったけど聞いてなかったんだよ~」
俺はシラをきってみた。
「わたしが信じると思うの?」
国見さんには聞かなかった、
「それより昨日の席は何かな?桐谷くんはミウ様の関係者なのかな?」
立花さんは笑顔で聞いてきてるがちょっと怖かった。
「いや~手に入れたチケットがあそこの席だったんだよ。」
「ふーん、騙されると思ってる?」
立花さんのクールビューティーな顔に青筋が走ったのが見えた。
「いえ、まあね、うん・・・」
「答えになってないよね、知り合いなの?」
「はい、子供の頃の知り合いです。」
俺は恐怖で口を割ってしまった。
「なるほど、それで私達ファンクラブの人間より近い席にいたんだ。」
「立花さんも近くにいたの?」
「三列ほどうしろで見てたよ、ライブ中もミウ様こちら側に来ること多かったし、ねぇ今も付き合いあるんでしょ?」
「めぐみ、この人はすぐに写真を送ってもらえるぐらいの仲だよ、しかも、夜に自宅に遊びに行けるらしい。」
「国見さん、秘密だって!」
「ギルティ、何その羨ましい状況は!」
「ねえ、桐谷くん彼女いる?」
今川さんは俺にしなだれかかってきた。
「い、いやいないけど・・・」
「私なんてどうかなぁ~これでも可愛いほうだと思うんだけどなぁ?」
俺の胸でのの字を書く、
あらためて今川さんを見ると綺麗系というより可愛い系、つぶらな瞳に引き込まれそうになる、しかも、巨乳!さっきから圧倒的な存在感が俺の体にあたってる。
俺が巨乳派なら間違いなく陥落したであろう。
「いやいや、付き合うほど知らないでしょ、明らかにミウ狙いでしょ。」
「だって、会いたいんだもん!」
「コラ!みすずはしたないよ、そんなことしなくても会わしてくれるよね、ロリ谷くん♪」
「アミ?ロリ谷ってなに?」
「こいつ私とライブに行ったのに放置して小学生をナンパしてるのよ、どう思う?」
「アミの貧相な胸じゃ小学生と変わらないと思う。」
「みすず!なんで私をディスるの!」
「よかったじゃん、アミの貰い手になってくれるかもよ。」
「めぐみまで!」
三人が言い争いを始めたから俺は逃走をはかったが・・・
「どこに行くのかな?ロリ谷くん?」
「いや、トイレに行こうかなと、」
「嘘でしょ、逃げるのダメだよ~」
俺は国見さんに捕まり逃走は失敗に終わった。
「はあ、わかった逃げないから。」
俺はビールを注文して腰をすえた。
「はっきり言っておくけど、俺はロリじゃないからね、だからアミさんも対象外です!」
さっき名字で呼んでいたのだが三人の許可がでたからお互い名前で呼ぶ事になった。
「何言ってるの、私は25歳同級生だよ!」
「えっ!てっきり中学生かと?」
「コラ!どうみたらそう言えるの!」
「そうだよ、りょうくん、アミは合法ロリなの間違えたら怒られるよ。」
みすずはアミをからかっていた。
三人と、飲んでいたら俺の携帯が鳴った、
「ごめん、電話みたいだ、ちょっと出てくる・・・」
俺は立ち去ろうとしたがアミに押さえられた。
「めぐみ、着信だれになってる?」
「ミウって書いてる♪」
めぐみはそのまま電話にでた。
「もしもし、りょうくん?」
「はいはーい、りょうくんですよ~」
「えっ?誰?」
「職場の同僚でーす、今りょうくんは取り込み中で電話に出れないみたいだから変わりに出てみました~」
「こら、めぐみさん電話返して!」
するとめぐみは電話を投げてきた。
「あーもしもし、ミウ?」
「りょうくん、何してるのかな?」
「いや~アミさんに帰りに捕まって飲みに来てます。」
「アミ?いつから女の人を名前で呼ぶようになったのかな?」
「うーん、さっき?」
「もう、もう、浮気はダメだよ!」
「違うって、お前の事で取調べ受けてるの、ここにいる人お前のファンらしい。」
「えっ!でも、何で取調べ?」
「ライブの席とか、昨日の最後の歌とか聞かれてる。」
「あはは、頑張って♪」
「ちょっとは助けて!」
「仕方ないなぁ、誰かに電話変わって。」
俺はミウに言われてアミと電話を変わった、
二人は俺に聞こえない声でボソボソ話ていた
しばらくしたら話し合いは終了したみたいで電話は俺のもとに帰ってきた。
「りょうくん!スッゴク仲良しじゃん!私は応援してるからね!」
アミはハイテンションになっていた。
「アミどうしたの?ミウ様と何を話したの?」
「みすず、後で教えるからね。」
電話の後、少し飲んだら解散(釈放)することになった。
店の外に出るとベンツが止まっていた・・・
「お待ちしておりました、桐谷様お迎えにあがりました、どうぞお乗りください。」
俺は不穏な気配を感じ、
「の、乗りたくないなぁ~」
「そのような事を言わず、さあ、お嬢様もお待ちしております。」
「仕方ない、乗るか、三人とも先に帰るね・・・帰れたらいいなぁ・・・」
俺は車に乗り込み、家を目指した、
ミウの家にだが・・・
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