「君のことがずっと好きだった」

 えっ、と突然の告白の言葉に彼女は驚く。

 この想いを彼女に伝えたい。それだけを望んだ。

「最初見た時から――よじ登った銭湯の窓から最初君の裸体を見てから――」

 一目散に逃げ出した彼女を追いかける。

 後塵を拝した。もっと狭い場所で告白するべきだった。


 ――お題:「後塵を拝する」、2020年10月1日。

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