寮の共同冷蔵庫を開けてみると、文庫本が冷やしてあった。

「奇天烈だ」と俺は呟く。

 しかし、俺の棚に入っているわけではないので、あまり気にしない。

 数日後、その出来事を友人に話すと、彼は笑って、冷蔵される文庫本の謎を解いてくれた。

 なるほど、理由がわかると、もう奇天烈ではない。


 ――お題:「奇天烈」、2020年9月27日。

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