在宅医療介護で二人介護なので愚痴の一つも言ってみる。

お尻の穴

　タイトルで【大腸癌】なんてなってたら重そうなんで、ちょっとポップにしてみましたにゃ。

　語尾も軽めで行きますのよ。

　なんか最近お腹に力を入れると、たまにおならが漏れます。

　お尻の穴緩くなってる？

　もう何回もカメラが入っているからなの。

　そう思ったら、下肢内視鏡、ひらたく大腸カメラの検査って、どんなモノだか書いとこうと思いましたのさ。

　父はさんざん検査を嫌がった挙句、二度の開腹手術で、人工肛門になってしまいました。

　二度目の手術でリンパ節に転移がありましたが、認知症のため抗がん剤は使用していません。

　誤飲で命を落とすリスクの方が高いだろうと言うのが、医師の見解です。

　父は、一度口に入れた薬を吐き出して捨てたりしていたのです。

　そんな人には抗がん剤は危なくて使えないという事でした。

　さて私は、健康診断の結果に添付されていた紹介状を持って病院に行き、診察を受けて内視鏡検査。

　結果、線腫と言う放っておくと癌化しやすい腫瘍が見つかり、三泊四日の入院で、内視鏡による手術。

　病理検査の結果、中身は癌でしたが、それで終わりでした。

　皆さんは、どっちが良いですかにゃ？

　まず、大腸癌の検査と言うのは、検便みたいなモノから始まりますの。

　採取は二回。

　液体の入った小さいボトルが二つ入ったキットを渡されますわ。

　だいたい五十歳くらいで、会社の健康診断に追加になったり、行政から案内が来たりしますの。

　そこから確率が高くなるのでしょうね。

　でも、若くても下血があったら、便に血が混ざっていたら、すぐ受診をしましょう。

　若くして癌が出来ていたら、リスクは高いですよ。

　この場合は、医院で紹介状をもらい、大きな病院で内視鏡検査を受ける流れになります。

　健康診断でキットを受け取ったら説明を読みます。

　それで採取の仕方が解りますの。

　説明では、便を沢山取らないで下さいと言う注意書きがありますわ。

　ボトルのふたに付いている、プラスチックのスティックの先に、ほんのちょっぴりついている程度で良いのです。

　それが正確な検査のためにちょうどいい量ですわ。

　なので、水洗トイレでも、ちょっと前かがみ気味に構えて出して、便器の後ろに付いた分で採取可能ですわ。

　硬すぎたら残念かもしれませんね。

　拭いたトイレットペーパーからでも採取できそうな、それくらい少しで良いのですよ。

　説明書に従って二回採取したら、後は提出するだけですわ。

　二回のうち一回でも便潜血が確認されたら、

「検査が出来る病院で内視鏡検査を受けてください」

と言うコメントと、紹介状が付いてきますの。

　介護離職とかで医療費に不安がある人は、近くに、

恩賜財団済生会系の病院がないか探してみてください。

　済生会には、収入が少ない人向けに、医療費の自己負担分を免除する制度があります。

　電車ででも、行ける範囲に有ったら、済生会系の病院で検査を受ければ、入院手術が必要になった時でも、免除の制度が適用される可能性があります。

　要介護者を入院中に、ショートステイに預けるなどの相談は、ケアマネージャーや地域包括などとの相談になると思います。

　ついでに費用の話を先にしておきますわ。

　最初に紹介状を持って診察に行った平成２９年４月１７日の支払いは、８５０円。

　ちなみに健康保険は協会で三割負担です。

　最初の内視鏡検査と、その日の内の結果の診察で、合わせて支払いが、７８９０円。

　そして、平成２９年５月１８日の、入院費手術費の支払いは、４５４６０円。

　ちなみにこの支払は、コープ共済で戻って来ました。

　あと、平成３０年９月２１日の検査では、内視鏡プラス手術した所に炎症が有ったので組織検査も追加されて、１１６３０円でした。

　話は戻って、検査の流れですの。

　紹介状を持って検査が出来る病院に行きます。

　前もって電話で聞いた方が良いでしょうね。

　総合案内で事情を説明して、何時までにどの窓口へ行けばいいか聞いておくと安心ですわ。

　総合受付か、紹介状受付の窓口へ行き、その日の外来受診、消化器内科で診察ののち検査の日程が決まります。

　診察では、医師から検査についての説明があります。

　ごくわずかでも薬や検査のリスクはあるので、その説明があるのです。

　また、診察後かどうかは病院にもよりますが、看護師から検査についての説明や、同意書についての説明がありますの。

　この手の検査は、必ず同意書の提出を求められますわ。

　看護師から受ける検査の説明は主に、食事についてだにゃー。

　検査当日は絶食、前日の食事については、避けてほしいモノのリストが渡されます。

　前日の夕食は、何時までに、素うどんか、おかゆと言われましたよ。

　素うどんは、粉末スープに入っている乾燥ネギも避けてくださいと言われますの。

　なので、本つゆとかで一切具の無いだしを作ります。

　さて、食事の注意は前日からなのですが、五日ほどかけて、お腹に残りそうなものを順番にやめて行きますの。

　海藻類、きのこ類は、最初にやめてしまいましてよ。

　前日には、素うどん、おかゆ、豆腐程度、また量少な目くらいしか食べませんわ。

　その前日だったら柔らかく煮込んだ大根とか、バナナとか、卵とかにします。

　前日の夜には下剤を飲みますの。

　これは、翌日の腸内洗浄をスムーズにするもので、飲んだ後にトイレへ駆け込むような物ではなくてよ。

　だから安心してね。

　夜も安心して眠れるわ。

　当日は、食事はダメだけど、水分はいいので、ある程度白湯を飲んでおくことがおすすめ。

　とにかく腸内洗浄が勝負なのよ。

　だから五日もかけて腸内を整えてたわけ。

　遅くなればなるほど辛くなるわ。

　受付を済ませたら、検査を受ける患者はトイレがいっぱいある控室に集められるの。

　荷物や貴重品は後でお金が返ってくるタイプのコインロッカーが有ったりするから、預けておきましょう。

　後で検査着に着替えるから身軽な方が良いわ。

　まず看護師から説明が有るからよく聞いてね。

　そのあと目の前にある腸内洗浄液を、１５分で２５０㏄くらいずつ飲んでいくわよ。

　間には歩いたり、お腹を膨らませたりへっこめたりして、洗浄液をどんどんお尻に送っていくの。

　そして行きたくなったら、トイレに行けばいいわ。

　はじめの内は便が混ざっているから、これを何度も繰り返すの。

　洗浄液は、腸で吸収されない液体なんだって。

　何度かトイレに行っていると、洗浄液しか出なくなるから、ナースコールで看護士さんを呼んで、見てもらうの。

「まだちょっと残ってますね」

　と言われたら、再チャレンジよ。

　ここで、お通じが悪いと悲惨なの。

　だから五日もかけて整えたのよ。

　便秘がちな女の子は、最初のお通じがいつまでも無くて、ずっと便意待ち。

　下手したら二本目の美味しくない洗浄液を飲むはめになるわ。

　出口でうんこが詰まっている状態で、どんどん洗浄液を飲むのは、地獄よ。

　また、お腹の中に食べた物やうんこがいっぱいあったら、洗浄液を飲んで、出しても出しても全然奇麗にならない。

　そんな人も不味い二本目に突入ね。

　私は、帰り際に、まだ腸内洗浄が終わってない人を、何人も見たわよ。

　ＯＫが出たら、着替えて検査待ち。

　当然パンツも脱ぐからね。

　でも安心して。

　お尻の所に穴が開いている、検査用の紙パンツが用意されているわ。

　それを穿いて検査着を着て。

　上はブラを付けていても大丈夫よ。

　ウエスト辺りでまとめておけば、ブラトップでも大丈夫かもね。

　さあ、順番が回って来たら、いよいよ検査。

　検査はベッドに寝てするの。

　横向けに、足を曲げて寝て。

　パンツはお尻の穴のあたりだけ空いている、わりと優れものよ。

　男の人なら医師にもタマすら見えないはず。

　女の子は、肛門と膣が近いから、恥ずかしいのは分かるけど、腸から血が出たら、覚悟を決めなさい。

　命には代えられないのよ。

　それに大腸癌は早期発見なら、お尻からファイバースコープを入れるだけで、取れる癌。

　お腹を切ったり、穴をあけたりしなくていいのよ。

　そんなチャンス、自ら握りつぶすことはないでしょう。

　私は男性の医師にも、女性の医師にもあたった事があるわ。

　頼めば女性の医師が担当してくれるかも。

　言うだけ言ってみましょ。

　最初の診察で、日程を決める時に言っておくのよ。

　さて、医師にお尻の穴を見られるのは、最初の一瞬だけ。

　私は麻酔の副作用が有るから、ただのジェルだけど、普通は麻酔の入ったジェルが塗られるの。

　直径１５ミリ位のスコープがお尻の穴に少し入ったら、そこから医師はモニターにくぎ付け。

　もう二度と見られる事はないの。

　最初はどんどんスコープを入れていくわ。

　盲腸の入り口まで入れるわよ。

　この時私はおへその右辺り、横行結腸から上行結腸への曲がり角がちょっときついわ。

　圧迫感があるの。

　腸自体なのか、腸が他の臓器を押してるからなのかは、分からないけどね。

　ちなみに、大腸には痛みを感じる神経は無いのよ。

　お尻の穴から、直腸。Ｓ状結腸、下行結腸、横行結腸、上行結腸を通って盲腸の入り口が目の前に見えたら検査の始まり。

　検査は、入れながらじゃなく、抜きながらするものなの。

　まぁ、入れながら検査したら、危ないわよ。

　検査のために腸は空気で膨らまされているし、ちょこちょこ洗浄液で洗浄もされるから、漏らしそうな感じがするのよね。

　医師にもよるけど、すぐにバキュームで洗浄液を抜いてくれる医師の方が楽だわ。

　ゆっくり抜きながら、たまに戻るけど、必要な所の写真を撮りながら、検査は終わっていくの。

　モニターは患者にも見れるように配置されているから、自分の大腸内が全部見れるわよ。

　最後、モニターに肛門とかが映らないように、スコープは素早く引き抜かれて終わり。

　控室に戻ったら、まだ腸内洗浄が終わっていない人が残ってるわね。

　とりあえずトイレに行って、残った洗浄液や検査で入れた空気を出して、温水洗浄便座でお尻をきっちり洗ったら、更衣室で着替えて良いのよ。

　パンツは専用のごみ箱に捨ててね。

　検査着は洗濯籠へ。

　もう、ご飯も食べていいのよ。

　その日の内に検査結果の診察があるんだったら、病院内で食べてもいいし、診察が別日なら、会計を済ませて帰ればいいわ。

　ちなみに、検査中医師が組織検査をしますと言ったら、粘膜の一部を切り取られるの。

　前にも書いたように、痛みを感じる神経はないから、何も感じない。

　そして検査後横のベッド室で３０分安静に寝かされるから、ご飯はしばらくお預けなの。

　タイマーが鳴ったら帰り支度で控室に戻るけど、それでも腸内洗浄が終わっていない人がいるわ。

　だから、早めからの食事コントロールは必要なの。

　とにかく食事をコントロールして、検査は早く終わらせちゃいましょ。

　何も無ければ良し。

　癌や前癌腫瘍が有っても、早期なら四日程度の入院と内視鏡で手術が出来る。

　恥じらってもいいけど、先送りにしちゃだめ。

　大腸癌は、女性の死亡原因の癌の上位なのよ。

　あなた自身と、あなたを大事に思う周りの人たちと、あなたが愛する人のために。

　今やらなくて、いつやるの。

　入院するとなると、要介護の家族をどうするか、そこが一番問題な介護離職者たちにベーシックインカムを。

　そして必要な医療が受けられるセーフティーネットを。