ケアマネージャーには気をつけろ!
元々のケアマネージャーさんは、あまりお体の調子が良くないみたいで、代わりの人と交代するのはこれで二回目。
そして、今回の代理が、困ったちゃんだった。
ケアマネージャーは、張り切ってはいけない。
その張り切りは、周りの負担になるからだ。
マネージャーは、マネージャーで、実際に汗をかくのは家族や業者なのだから。
今度のケアマネはとにかく、一つ耳に入ったらすぐ動く、考えずに動く、相談せずに動く。
母は今年の初めに尻餅をついて、そのはずみで背骨がひしゃげた。
これが圧迫骨折というやつだ。
一か月かかりつけの医院に通院して、市民病院にリハビリ入院することになった。
市民病院と言っても、今はもう恩賜財団の一員になっている。
経過を見ながらリハビリをしていたのだが、あまり骨折の治癒は芳しくなかった。
市民病院には脊椎の専門医がいないという事で、系列の別病院へ外来通院することになる。
入院中の外来。
初めての経験。
そんなことあるんだ。
朝、診察時間に間に合うように、母が入院している病院へ迎えに行く。
外出許可の申請書を出して、許可書を受け取る。
コロナで病室には入れないので、看護師さんがリクライニング車椅子で連れて来てくれるので引き受ける。
3ウェイの介護ベッドみたいな姿勢で乗れる、すごい車椅子なのだ
玄関で予約してあった介護タクシーに乗り込んだら移動。
病院に着いたら外来で受付をして、検査、診察。
方向性としては転院して手術する方向で、準備と手続き通院などでバタバタしだした。
そこでケアマネージャーが変わった。
状況が変化する中、対応に追われているところで、いまする必要があるのかと疑問に思うスケジュールをどんどんほり込んでくる。
母が圧迫骨折をした時点で、車椅子が必要だったので、すぐに要介護認定の申請を出していた。
車椅子は社協で借りたのだが、すでに要介護度3は出ている。
二人介護の場合、ケアマネージャーは同じにしておいた方が良いと、病院でアドバイスをもらったので、同じ人にしていた。
母の入院中通院、転院準備、手術準備、手術。
バタバタしている中、
「今それは現状維持で良いやろ」
という父の介護の事までほり込んでくる。
関係者が増える。
対応が増える。
実際この頃、晩御飯まで飲まず食わずになる事が多かった。
私がうっかり死んじゃうペースだ。
そんな中、手術の影響で菌が血液中に入った。
敗血症になってしまったと聞かされた。
一旦、救急救命治療室に入る。
入る時、「延命治療は望まれますか」と聞かれ、いつでも呼び出しに対応できるように、自宅待機を申し付けられた。
そんな中でもケアマネは、今じゃなくていい対応を放り込んでくる。
「自分の仕事をするんじゃない」
そう思った私は、ケアマネをコントロールする事にした。
敗血症は事なきを終え、予定より遅れて市民病院に戻る事が出来た。
今度は父の機能が落ちてきた。
膝が伸びづらくなってきたのだ。
今のデイサービスには理学療法士はいないので、リハビリが出来ない。
今のデイサービスのスタッフの勧めで、月曜日だけ機能回復をしているデイサービスへと変更することになった。
家は洪水対策で土地を上げている。
けっこう段差があるし、スロープは急だ。
今までのデイサービスのスタッフは、うまく車椅子をハンドリングしてくれている。
新しいデイサービスは、女性スタッフが迎えに来たときは、私が父を外まで出すことで、話はついていた。
そこにケアマネが、御用聞きをして回ったのだ。
そして、福祉用具の社員が、ケアスロープを持ってきた。
ケアマネと福祉用具の社員は、口をそろえて
「お試し期間がありますから」
と言う。
いやいや、それで楽になる人が居るなら、一度見せたらもう終わりなのだ。
やっぱりやめましたなどと言える訳がない。
ケアマネは、落としどころを探すという事を知らない。
一言聞いたら、すぐ動いちゃうのだ。
結局これで得をしたのは、男性スタッフだった。
女性スタッフは、スロープがなければ私に、父を外まで出してもらえるから、そのほうが楽だったのだ。
そして私は、スロープのセッティングという、朝の仕事が増え、レンタル料の支払いも、増えた。
「今の状態が知りたい」
父の老年内科の受診を頼まれた。
「僕が家まで行って、車椅子を病院まで押していきます」
などという事は、決して言わない。
デイサービスのない日に、外出用の服を着せ、病院まで車椅子を押していき、受付を済ませたら、検査を受けさせて、診察の時間になったら、ケアマネは、ひょっこり現れる。
少し医師に質問して、診察が終わったら、そそくさと帰って行った。
私はまた、病院の支払いを済ませ、車椅子を押して帰り、ベッドに移乗させて、着替えさせなければならない。
マネージやーはマネージャーと言うのは、こういう事なのだ。
そして私は、ただ働きだ。
ただ、私も馬鹿じゃないので、もともと他の受診があった日に、老年内科もぶっ込んだ。そこまでお人よしではない。
今日またケアマネージャーから電話があった。
明日、福祉用具の社員と来るそうだ、
「福祉用具の社員が、父に使い心地を確認したい」
などと、いくつか理由を述べたので、断りはしなかったが、一番最初に言った、
「母の退院後の福祉用具の話」
それは却下する。
母の現状を知らない者が集まって、話したところで無意味。
まったくの無駄でしかない。
病院のリハビリのスタッフとかと母が、片づけた部屋を見に来て、福祉用具の提案をするのは、この後なのだから。
ケアマネージャーには気をつけろ!
そして、こんな事で忙殺されている介護離職者に、ベーシックインカムを。
後日談
ケアマネージャーと福祉用具の訪問は、利用計画書のサインで終わりました。
母の事は、次のカンファレンスで、と言うことにやっぱりなりました。
追記
ウチは、デイサービスも福祉用具も訪問もケアマネージャーも、全部別会社なんだけど、利用している介護施設に所属しているケアマネージャーの場合、介護施設の利益のために、不要なサービスを入れてくる事もあると、聞いたので、そこは本当に、要注意!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます