第8話

8話




「あら?カイルくん早かったわね?」


「公衆浴場で学園のときの友達と会いましてそのまま屋台で買い食いしてそのまま帰ってきちゃいました。」


「そうなんだぁ。あ、そうそうソーセージだけど1本銅貨2枚でいいから売ってもいいって父さんが言ってたけどホントに20本でいいの?」


「そういわれたら金貨1枚分で50本お願いします!」


「わかったわ!在庫であるから今すぐにでも渡せるけどどうする?」


「じゃぁいま貰いますね。」


「そしたらちょっとまっててね!」


「わかりました。」


俺はミーナさんがソーセージを持ってくるのを食堂で待っていた。


暫くするとミーナさんが戻ってきた。


「カイルくんこの入れ物に入ってるから確認してみて」


「わかりました。」


俺は受け取った箱の中身であるソーセージの本数を確認した。


この箱はソーセージを縦に入れてあるのでずらさなくても数えることができた。



「はい、確かに50本ありましたのでこれは代金です。」


「はい、金貨1枚確かにそれじゃぁまた欲しかったらいってね!」


「はい!」



今日はおかずやスープを買い集めたからあしたはパンを大量に買うのにいろいろまわらないとな!


そのあと俺は夕飯まで部屋で買ったものを確認し一応リストを作ったりして過ごした。






□ □ □ □






翌朝朝食を食べた俺は美味しいパン屋探しをすることにしていろいろ回ろうと思っている。



「ミーナさん今日はパン屋さんをいろいろ回ってみようと思うので美味しいのあったらお土産に買ってきますね!」


「それは楽しみね。でもお土産とかいいのよ?」


「いえ、気持ちですから行ってきます。」



俺は昨日屋台で食べ物を集めながら美味しいパン屋の話を集めたら殆どの屋台の店主が口を揃えてある店の名前を言っていたのでそこへいま向かっている。


しばらく歩いて目的のパン屋へとついた。



「ここか」



俺はパン屋の中へと入った。


そのパン屋の中は日持ちのする堅めのぱんが主においてあり一部には柔らかい食ぱんやコッペパンがおいてあった。


それぞれのパンはパンだけで食べた場合、堅めに作られたパンはだいたい大人が2日くらいかけて3食お腹一杯食べれるくらいの大きさでかなりでかい。


食ぱんは2食分だな。


コッペパンはまぁお腹一杯食べようと思うと4本か5本は食べないとたりなさそうだなあ。


ソーセージと一緒ならコッペパンがいいよな。

あとは食ぱんも旨いけど焼きたてなら日持ちのするパンも外はパリっと中はふっくらはしているが空気がなくどっしりしていて旨いがとりあえず一つずつ買って味を見てみるか。


日持ちのするパンは残念ながら冷えたものしか無かったが・・・



「すいませんこれとこれとこれ一つずつください!」



対応してくれている店員さんは若い男性で俺より一つか二つ歳上のようだ。



「はい!堅焼きパンが1こ銅貨8枚、食パンが銀貨1枚、コッペパンが銅貨2枚です。」



堅焼きパンはたぶん手間がかからないから安くて食ぱんは白い小麦粉のみ使ってて高く、コッペパンはまぁ、そんなもんか。



「銀貨2枚でお願いします。」


「はい、確かに」


「ちょっと食べたいのですがどこか食べててもいい場所あります?」


「そこにテーブル席があるのでどうぞコーヒーなら出せますよ」


「飲み物はいいです。ありがとうございます。」



早速席について食べてみると堅焼きパンはナイフで切り負けるとき外側は確かに堅くて大変だったが中はまだまだもちもちとした感じでたべると見た目通り中はもちもちでおいしかった。


だけどそとも食べるとするとスープと合わせないと厳しいけどよく合いそうだ。



食パンの方はうん、しっとりしてるけど耳の部分がしっかりとした感触で食べると耳は香ばしく中はふかふかでしっとりしていて甘さを感じる。うまい!



コッペパンは、まぁ見た目は普通で食べると何か挟むことを目的にしているような感じでなにを挟んでも具材の味を邪魔しないような味だった。



堅焼きパンは焼きたても悩むけどまだまだ柔らかいようなのでここにある分を買ってもいいかもな。



これは多めに買っておこう!



「すいません。」


「はい、なんですか?」


「堅焼きパンを10と食パン10斤、コッペパンを100こください。」


「失礼ですがそんなに買われて大丈夫ですか?」


「アイテムボックスが時間停止ついてるのでそこに保管して夜営とかのとき食べようかと」


「あぁ、そうなんですね。たまに冒険者の方でおられますので大丈夫ですよ。それだとここにある分渡すと他のお客様に売れなくなるので夕方また来て頂けたらそれまでに焼いておきますよ。」


「はい、それでお願いします!出来れば堅焼きパンと食パンは焼きたてが欲しいのですが」


「んーそうしたら、食パンは15時、堅焼きパンは16時に来てください。」


「わかりました。それではそのくらいに取りに来ますので先に支払いしますね。」


「はい、堅焼きパンが銀貨8枚、食パンが金貨1枚、コッペパンが金貨2枚です。」


「すいません金貨4枚でお願いします。」


「お釣の銀貨2枚です」


「はい。ではお願いします。できるまで何処かで時間潰してきます。」



と、そういった俺はパン屋さんを出た。

てか、どうするかな?

パン屋にあった時計見た限り今まだ9時なんだよなぁ。


んー、ギルドでも行ってみようかなぁ。

あとは露天見て回って掘り出し物探すかなぁ。


そうと決まればギルドからだな。


俺はギルドへ向かった。

なんかさっきパン味見したけど下手に食べたからかお腹すいたな。


買ったパン食べるかなでも食パンでも何でもジャムとかも欲しいよなぁ。

バターもあればなぁ。

あとで市場見てこよ。



などと考えているとギルドへと着いた。


改めて中をじっくりと見てみると今は朝一の忙しい時間を過ぎた為受付の前は殆ど人がいなかった。


なんとなくそのまま見ていると



「あら、カイルくんどうしたの?」



と、いつも対応してくれている受付嬢のお姉さんに声をかけられた。

美人に声かこられたらやっぱり緊張するなぁ。



「い、いえ。とくになにも無いですが暇なので改めて見学してました。」


「あらそうなの?ん?なにかお腹の空くようないい匂いするわね」


「あ、それさっきまで屋台のおじさん達が美味しいっていうパン屋さんに行ってきた帰りなのでそのせいかも。もし良ければ食パン食べますか?少しナイフで切って味見してますが」


「あら、いいの?少しだけ味目させてもらおうかしら」


「はい!」



俺はアイテムボックスから食パンをだしたら、他の受付の女性達が一斉にこちらに向くので仕方なく一人1枚行き渡るように切っていった。



「よかったら皆さんでわけてください。」


「あら、目の前で切ってるからどうしたのかと思ったら、ごめんなさいね?催促したようで」



と、言ったと同時に周りを見渡したとたんに他の受付のお姉さま方が目をそらした



「いえいえ、どうぞ皆さんで味見してください。」



受付嬢さんが隣へ回していき暫くすると全員に行き渡ったようだ。



「では頂きますね。」


「はい!」


「あら、ホントに美味しいわね。もちもちしててるのにふわふわで耳は味わい深くしかも香ばしい香りが鼻を抜けるわね。」


「ですよね!美味しくて10斤ほど注文してきちゃいました」


「あとで場所教えて欲しいわね」


「いいですよ!えっと」



名前を呼ぼうと思ったら聞いていないことを思い出していいよどむと



「そういえば自己紹介してなかったわね。私はクロナよ。」


「クロナさんですね。よろしくお願いします。えっと書くものあれば地図書きますよ」


「それじゃぁこれにお願いしても?」


「はい!」



俺は借りた紙に簡単に地図を書いて渡した。



「あら?お店の名前は?」


「“パン屋さん”ですよ?」


「うふふ、パン屋さんって名前なのね。」


「えぇ、そうなんです。あとは保存が聞く堅焼きパンも美味しかったですよ。」


「そうなの?行くのが楽しみだゎ」



と、クロナさんと話していると後ろから声をかけられた。



「あ!カイルじゃない!ギルドの講習で全く見ないから王都に居ないのかと思ってたわよ!」


「げ」


「なにが、“げ”よ!」



声に出てたのか。というか、やっぱりネートも冒険者になってたか。


ネートは子供の頃からの腐れ縁というか実家が隣だった幼馴染みの女の子なんだが学園に通いはじめてから何かにつけて突っ掛かってくるから苦手なんだよなぁ。



「いや、とくになんでもないけど」


「ホントに?というか受付のお姉さんにデレデレしちゃってさ!そんなので冒険者として出遅れているのを取り戻せると思っているの?」


「あらあら」


なんかお姉さんがニヤニヤしているがなぜだ?



「別に出遅れているどころか先行してると思うけど?」


「そんなわけないでしょ!だってカイル卒業から1週間見てないわよ!(毎日探しても居なかったもん)」


「最後なにか言ったか?」


「とにかく!もうすぐ基本講座の最後の講座あるんだから行くわよ!」


「すみませんがカイルさんはその講座の受講は必要ありませんよ。」



ちょっと困っているとクロナさんが助け船を出してくれた。



「なぜですか?」


「それはだな、私が指導しているからよ!」


「なんで師匠がいるんですか!」


「いや、休みのつもりだったんだが今日の講師が急用で交代してくれと頼まれたのでな」


「仕事ですかお疲れ様です。」


「ふむ、カイル私の講義だかれでろ!」


「えー」


「えーとはなんだ!えーとは!」


「わかりました。ですが、15時に約束があるので14時までですよ!」


「それは大丈夫だ!そのくらいで終わるからな!」


「ねー、さっきのどういうこと!」


「それは」


「その事は講習で教えてやろう!」



そして、俺はなぜか師匠に連れ(拉致)られ講習会用の部屋に行くのだった。



「よし、カイルは私の横にいろよ!」


「え?目立ちたくないのですが」


「大丈夫だ。どうせどこにいても目立つからな!」


「えー」


「さて、暫くは人が集まるまでするこがないからなにをするか話しておくぞ」


「はーい」


「今回の講習では強敵への対処を学ぶ会だそうだ。それでカイルにはひよっこどもの相手をして欲しいんだ!」


「いや、師匠俺もひょっこですよ?」


「戦闘力はその辺の冒険者を超えてるから大丈夫だ!」


「えー、ちなみになにまで使っていいんですか?」


「まぁ、後衛には素手か槍、前衛には魔法だな。」


「それ、大丈夫ですか?」


「まぁ、大丈夫だ。」


「そしたら、やれるだけやりますよ」


「そのいきだ!さて、そろそろ時間だ頼むぞ!」


「はい!」




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