第6話

6話







さて、王都への道中は特になにもなく無事に着いた。



まぁ馬車の中はやることもないのでステータスの確認をしたら特にやることがなくなり暇になったが師匠からいろいろな話を聞けてよかった。



王都についた師匠と俺はまだ夕方と言うには早い時間だったので宿へと一旦もどりギルドで再集合となった。


豪腕の肉の宿は宿泊予定が終わっていたが部屋が空いている(開けてくれていた)とのことでありがたく追加料金として1週間分の代金と感謝を込めてチップを渡して部屋の鍵を貰いギルドへと向かった。



ギルドへ着くと師匠はまだ来ていないようなので外で待つことにした。



その間することもないのでステータスを確認した。


実はオークキングを倒したあとステータスを確認していなかったからちょうどいい。


なぜ馬車の中でみなかったかというとただ忘れていたからだバレたら師匠に怒られる。


能力の把握は大切だと馬車の中で言われたばかりだからな!



ステータスオープン!


名前:カイル

年齢:15歳

職業:Fランク冒険者

Lv18


HP:10920(1450)


力:1982(181)

頑強:1685(155)

敏捷:1636(154)

知力:1417(138)

魔力:1314(138)

気力:1219(123)



契約獣

グラディオスドラゴンカイザー


固有スキル

【竜化】【竜言語魔法】【竜眼】【アイテムボックス】【才能】


スキル

【槍術】【身体強化】


称号

世界最高の万能者




【槍術】

熟練度29% (3%UP)


【身体強化】

熟練度24%(4%UP)


【竜化】

熟練度4%(4%UP)


【竜言語魔法】

熟練度5%(2%UP)



オークとオークキングを倒したから3レベル上がってる。



なんか魔法を使うようになったら知力と魔力の上昇値がかなりあがってきたな。


それに竜化を使い始めたことで気力の上昇値も上がってきたな。



それにしてもこうみると力の上昇値が頭一つ抜けて高いな。



「カイル待たせたか?」


「いえ、そんなに待ってないですよ。」


「そうか、それではギルドの中へ入ろう。」


「はい」



ギルドの中へ師匠について入ると師匠を見て尊敬の眼差しの者やデレッとした顔の者 まぁ師匠は美人だからわかるけども、そんな人たちが共通して俺へ向ける視線はだれだこいつ?なんで一緒にいるんだ?というものだ。



まぁ、絡まれない限り無視だけど



「おい、坊主お前なんでパノラさんと一緒に着いて動いてるんだ?」


「なんで師匠に着いてって言われてもそれは「師匠だぁ?」」


最後まできけよ


「お前みたいな坊主の面倒をパノラさんが見るわけないだろなにをしたんだ?あぁ?」


「なにもしてないですよ!いい加減にしてください。人の話も聞かないで」


「なんだと、さっきから優しくしてやれば調子に乗りやがってちょっと躾が必要なようだな?」


「なんでそうなるんですか・・・」


「ふむ、それなら二人で決闘をするといいこのSランクのパノラが見届けてやろう!」








□□□□








なんでこうなったんだろうか?師匠は師匠で楽しんでるし、はぁ。



「それではルールを説明する。殺すのはなしだそれ以外はなんでもいい死んでなければだいたい治してやれるからな。勝利判定は気絶か負けを認めたらとする」


「へ、ということは腕の1本くらいは貰ってもいいということだな。」



勝てるかわからないけど全力でやろう。だけど竜化は奥の手にして隠したいから身体強化と槍術厳しいなら竜言語魔法を使おう。



「まぁ、そうだな。それでは決闘開始!」


「恨みっこなしだぜ!」


「行きます!」



相手の人が突っ込んできているが遅い?


いやなにかの罠じゃ?


とりあえず振りかぶってるから避ける!


あれ?普通に避けることができる。


その後もなんども避けるが全く仕掛けてこない。



「あの、いい加減本気で来てくれませんか?」


「な、なにおー!!」



あれ?本気だった?

さっさと倒すか?



俺はすれ違い様に腹を殴りそのまますれ違った。


「ぐは」


そのまま相手の人は倒れた。


「勝負あり勝者カイル」


「おー、坊主すげーぞ!」


「Cランクとしてなさけないぞー!」



などなどヤジや賛辞がとぶが相手の人Cランクなんだ・・・



さて、さっさと行こっと




「おう、坊主すごかったな。お陰で儲けさせてもらったぞ。」



「さすが万能系期待の星だな!お前のお陰で今夜はいい酒がのめらぁ」



あれ?もしかして賭けの肴にされてた?

それに事情を知ってる人もいる?



「カイル報告いくぞ」


「あ、はい!」



俺は改めて師匠に着いて受付へとやってきた。



「依頼の達成報告に来たのだがギルドマスターはいるか?」



そういいながら師匠はギルドカードを受付嬢に渡した。



それをみながら思ったのは師匠は美人だけど受付嬢さんは儚げで守りたくなるような美人だよなぁ。



「痛い!なんでなぐるんですか!」


「カイルお前受付の子と私を見比べただろ?」


「見比べたというかですね、どちらもタイプの違う美人なので見惚れてたというか、なんというか。」


「へぇ」


「なにニヤニヤしてるんですか!」


「さてねぇ。」



いつの間にか受付嬢さんがギルドマスターに取り次ぎに行っていたようでいま戻ってきて今から会えると聞かされた。



それにしてもギルドマスターか、どんな人だろうか?



「ほれ、いくぞ」



そういわれ師匠に、着いてギルドの奥へと進むと上階へと続く階段を上り2階3階と上ると目の前に一つの扉が目にはいった。



そこの前で師匠が止まり入るよーと一言のあとノックもせずに中へと入った。



「全くノックくらいしろと毎回言っているだろうが」


「それはそうだったかね?」


トントン


いまするんだ・・・


「入ってからしても意味がないだろ!」


「まったく、こまかいね。」


「細かいとはなんだ細かいとは!これだからパノラは」


「それでだギルドマスター例の依頼やって来たよ」


「ほう、そうかそうか、でどうだった?」


「と、その前にマスターこいつは私が暫くあずかることにした万能系の最高値を叩き出したカイルだ。」


「カイルです。よろしくお願いします。」



えー、師匠紹介しちゃうの?

そーっと影を薄くしてやり過ごそうと思ってたのに。



「ほう、君があの有名なカイルくんか!受付の子からきいているよ。全ての項目で最高値を出したと!おっと、私は王国のギルドマスターをしているリオウという。よろしく頼むよ!」



なんか清々しい感じの人だなぁ。



「よろしくお願いします。」


「騙されるなカイル!マスターはただの戦闘狂だからな!」


「なにを人聞きの悪い!私はただ腕試しが好きなだけだ!」


「あの!ところで依頼の話は?」


「おう、そうであったパノラよ首尾はどうだった?」


「今回このカイルと行ってきたのだがボス以外は初心者から中級者向けと言えるがボスが普通にBランクの魔物や特殊個体としてAランクの魔物が序盤でボスとして出てくるからな」


「な!それでは詳しく聞かなければ判断できないがそれが本当なら高位ランクの冒険者が集まる良い場所になりそうだな。」


「それで、これはダンジョンのことをまとめた資料となりますのでお読みください。」



そう、この資料俺が馬車の移動での休憩中に纏めさせられた物なのだが提出用だったとは・・・



「わかった。それでは君たちは下で討伐記録を提出して今回の報酬を受け取ってくれ。」


「その事ですがこのカイルは単独でオークキングを倒しています。また、戦闘力でいえばS下位ランクの能力はありもうすぐ“壁”を越えるかと思います」


「それが本当ならどんどんランクを上げてやらねばならぬな!とりあえず討伐記録を確認したらDランクへあげるように言っておこう。ホントはもっと上に上げたいが盗賊の討伐を体験していないと上げれない決まりだからな。すまんがいまはそれで我慢してくれ。」


「い、いえ上がるだけで嬉しいです。そもそも暫く上がらないと思っていたので・・・。

それと一つ聞きたいことがあるのですが師匠が前に能力値でランクの目安がわかる表の話をされましたが詳しく聞きたいのですが、そうしないと自分の能力がどうのと言われても本人がわからないまま話が進んでいて・・・」


「おう、そういえば見せてなかったな!」


「なんだ表を見たことがないのか?それならここにあるからみてみろ。」



そういうとギルドマスターが能力の表を見せてくれた。



冒険者のランク別ステータス基準値合計(HPは抜く)



F 60~600

E 601~1200

D 1201~1800

C 1801~2400

B 2401~3000

A 3001~4200

S下位 4201~10200

S上位 10201~




「へぇ、それがこの表なんですね。」


「あぁHP以外の能力の合計を足した値をみて当てはめてやれば自分の能力がどのくらいかわかる目安になっているんだ。まぁ実際は経験などで強さは変わるが能力だけでみたらこのとおりだな。」


「そうなんですね。そしたら俺の能力はもうすぐS上位に届きそうなので楽しみです。」


「それは楽しみなやつが出てきたな!」


「えぇ、数年もしたら私ともいい戦いが出来るようになるでしょう」


「それほどか」


「ホントに楽しみです。」


なんか二人から獲物を見つけたときの肉食獣のような気配を感じたがきっと気のせいだ。


気のせいだったら気のせいだ。



「さて、長らく引き留めて悪かったな。」


「ええ、では失礼する」


「失礼しました。」



そのあと受付へと行き手続きをして貰い晴れてDランクへと上がった、この短期間で上がったのは歴代記録だそうで少し騒がれたりした。


あとはダンジョンので拾ったものを換金したりしたけど収納カバン(大)は次のオークションへと出品してもらった。



「さて、これで依頼の幅が広がったわけだがランクCへと上がるためには盗賊の討伐が必要なんだ。つまり殺人だな。」


「殺人ですか・・・」


「まぁ捕まえてもいいが覚悟だけはしておかないといざというとき自分や仲間を危険にさらすことになるということは覚えておけよ」


「はい!」



人を殺す覚悟か・・・



「それでは、この後は2日ほと休みにするからしっかり休むんだぞ。それとこれは今回の報酬だ。」



と、師匠から貰ったのは金貨で50枚だった。



「し、師匠こんなにもらえませんよ!」


「なにを言っている私がもらった報酬の極々一部だから気にするな。というか、お前が倒したモンスターの換金代金が殆どだぞ?あとはまぁ遠征費だから正直カイルは損してると思った方がいいぞ」


「まぁ、それなら頂きます。」


「あと収納カバンが売れたらそれの分け前もやるからな!」


「そ、それは」


「一緒にボス部屋を攻略したんだ、当たり前だろ?」


「ありがとうございます!」


「さて、ゆっくり休めよ。二日後の朝ギルド前で集合だ」


「はい!」



こうして俺の初めての依頼は終わった。


そして、豪腕の肉の宿へと帰るのだった。


今回はお金があるので追加で1月分になるようにお金を追加で払っておいた。


そしたら、遠征にいってもその期間は半額で部屋をキープしてくれるとのことなので調子にのってもう一月分を払ってしまった。



まぁ、懐は余裕があるからな・・・



その日はご飯を食べて体を拭いて寝るのだった。


明日は公衆浴場にでも行こうかな。

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