第4話
4話
「おはようございます。」
「おはよう!問題は無かったか?」
「ゴブリンが出たくらいで大丈夫でしたよ。」
「なに!なぜ起こさなかった! 」
「私が起こす必要がないと判断したからだ。」
「そ、それは」
「なにか困るか?」
「い、いえ」
「ならいい。それにこの子のいい練習相手だったからな。」
「な!何体でたか知らないがどうみても駆け出しの坊主に集団戦は酷でしょ!」
ああ、この冒険の人かなり真面目なんだろうなぁ。
「いや、この子いや、カイルは5分もかけずに無傷で倒していたぞ?」
「な!」
「まぁ、そういうことだから私の教育方針に口を出すな。なにかあってもホローが出来るからこそやるのだから。」
まぁ、そうだよねー
「わかりました。すみません」
「いや、わかってくれたならいい。それとカイルのことを心配してくれてありがとうな。」
「い、いえ」
あ、あの冒険者のひと照れてる。
まぁ、師匠普通に美人だからなぁ。
「みなさん、朝食ができましたよ。まぁ昨日のスープの残りですが」
俺たちは朝食を食べて片付けをしてすぐに出発した。
それからお昼休憩をとりその後は何もなく夜営を終え翌朝朝食後のまた出発してお昼前には目的の村にたどり着いた。
「ふう、やっとついたー」
「馬車はやはり疲れるな」
「さて、御者さんありがとうございました。」
「ええ、こちらこそ肉がてにはいっていい夜営が出来て有りがたかったです。私は村への届け物などおろしたら帰りますのでまたお会いしたらよろしくお願いしますね!」
「はい!」
そうなのだ、実は乗り合い馬車は目的の村などへの届け物などを預り届けることでも収益を、だしているのだ。
ただし手数料はすこし多めらしいが・・・
「さて、カイル問題なければダンジョンに向かうぞ」
「はい!」
「それにしても荷物が少なくて楽ですよね。」
「ああ、確かにアイテムボックスはありがたいよ。私のアイテムボックスはありがたいことに時間停止は付与されているから数ヵ月分の食料や潤沢なポーション類に予備の装備といろいろ入れておけるから助かる。」
「さすがですね。俺もはやくそのくらい備蓄出来るようになればうれしいな。」
「まぁ、その代わり量は無制限とはいかないのだけどな。」
「へぇ、そうなんですね。」
「ん?なんか自分のはまだ入りますって感じだな?」
「一応無制限なので」
「そうか・・・」
なんだかんだと師匠と森を獣避けの意味も込めて話しながら進んでいるとダンジョンらしきものが見えてきた。
「ふむ。今回は洞窟型か」
「オーソドックスですね。」
「そうだな。」
実はダンジョンの入り口はいまのように洞窟になっているものや扉があるもの次元が裂けているものなど様々なのだが一番良くあるのがこのタイプだ。
「さて、ダンジョンに入るが今回は基本的に私の後についてこい。一応カイルも竜眼で周りを注意して見ながらになるが頼む」
「わかりました!そういえばマッピングはしますか?」
「そうだな。マッピングは大事だがちょっと待っててくれ」
すると、師匠が突然消えてから程なくしてもとの位置に現れた。
「問題ないようだ。」
と声をかけられた。
「もしかして転移魔法ですか?」
「転移魔法ではあるがダンジョン限定のものだ。」
「へぇ、そんな魔法もあるんですね。」
「あぁ、一応私のスキルで言うなら上位魔法に分類されているな。」
「俺も出来るようになりますかね?」
「たぶん普通に転移は出来るようになるんじゃないか?」
「だといいですが」
「それじゃぁ進むぞ」
「はい!」
しばらく進むと魔物がいるようで竜眼に反応があった。
「師匠」
「あぁ、ゴブリンだな。」
「倒していいですか?」
「あぁ」
俺は通路の先から現れた1体のゴブリンの首を槍ではねとばした。
「さすがにゴブリンでは相手にならなくなったな」
「最初のゴブリン戦が集団戦だったのでさすがに1体では」
「そうだよな。」
「というか、師匠竜眼でみてて気がついたのですがこの階くらいの広さなら全部見えますね。」
「相変わらずその目はすごいな。それよりその倒したゴブリンの魔石をとったらいくぞ。」
「はい。因みにこの先を右にまがってまっすぐ進むと宝箱がありますが中身が錆びた剣みたいなのでスルーしてもう少し進んだ先を左に曲がって階段にいきましょうよ。」
「まったく、一応調査と言うことを忘れるなよ。ゴミでも回収しないと調査にならないから拾ってからいくぞ。」
「調査だともしかして一応各階の宝箱の中身持ち帰らないといけないのですか?」
「そうだな。ランダムだろうがなにが入手出来るかは知らなければいけない。」
「大変なんですね。」
「あぁなかなかに、骨がおれる」
そのあと何事もなく2階、3階と進んだのだけど相変わらずゴブリンしかでない。
「このダンジョンは俺みたいに初心者にはいいダンジョンですかね?」
「いや、とりあえず5階まで降りてみてだな。」
そのあと、5階まで降りたところで目の前にあるのは大きな扉であった。
「ふむ、ボス部屋だな。」
「これがボス部屋なんですね。」
「さて、今日はもういい時間だし今晩はここで寝るぞ。」
「わかりました。ご飯の準備しますね。」
「あぁ頼む」
「そういえばダンジョンだと薪を集めれないから在庫を消費しないといけないから無くなると辛いですね。」
「あぁ、だからできるだけ普段からためておくか保存食だけですませないといけない。まぁ、普通はダンジョンで暖かい飯なんて食べれないのだけどな。」
「アイテムボックスあるからですよね。というか、今さらですが出来合いのもの入れておけば良かった・・・」
「あぁ、そうだが時間停止はバレるとめんどくさいから出来合いのものは身内のみの時で他に人がいたら作る方がいいぞ。」
「そうなんですね。」
夕食を食べたあと交代で見張りをすることにして眠りについた。
翌朝になり朝食を食べたあとボスへと挑戦することになった。
「カイルボス部屋は基本入るとどちらかが死ぬまで出れないからいきなり入るのではなく少し開けて中を確認してボスをみてから挑戦するか決めるんだ。」
「はい!」
「それではいくぞ」
師匠がなかを確認している。
「どうですか?」
「カイルも見てみろ」
「はい。」
中を覗き竜眼でみてみると
種族名 オーガキング
鬼型の魔物でAランク上位
オーガ特有の怪力に加えキングであるが為配下を召喚し連携して襲いかかってくる。また、回復力が異様に高い。
配下が少数なら討伐ランクはSランク、多数なら災害級となる。
「どうだ?」
「ヤバイですって、オーガキングじゃないですか!」
「そうかオーガキングか、私ではこの距離だとそこまでわからないからな。それで他にわかったことは?」
「召喚能力があります。なので部下を召喚してくるので討伐ランクはSになるみたいです。」
「歯ごたえはあるか」
「今レベルはいくつになった?」
「えっと確認します。何度か上がったとは思いますが」
ステータスオープン
名前:カイル
年齢:15歳
職業:Fランク冒険者
Lv9
HP:3270(1150)
力:472(158)
頑強:407(133)
敏捷:385(128)
知力:316(110)
魔力:259(88)
気力:259(88)
契約獣
グラディオスドラゴンカイザー
固有スキル
【竜化】【竜言語魔法】【竜眼】【アイテムボックス】【才能】
スキル
【槍術】【身体強化】
称号
世界最高の万能者
【槍術】
熟練度25% (8%UP)
【身体強化】
熟練度18%(7%UP)
【竜化】
熟練度0%
【竜言語魔法】
熟練度0%
ステータスの数値だけを師匠に伝えると
「知力が低いのは魔法を使っていないからだな。それと魔力と気力も身体強化でしか使われていないから低いようだな。」
「身体強化って気力を消費してるんじゃ?」
「いや、両方を消費している」
「へえ、そうなんですね。」
「とりあえず今のステータスだとオーガ相手なら1体ならなんとか時間を稼げるってところだな。オーガ単体ならCランクだからな」
「あれ?俺のステータスってCランクの冒険者相当なんですか?」
「そうだな。だがCランクの下位くらいのステータスだこんどランクによるステータスの基準値を教えてやる。いまはそうだな、少し修行をしよう。」
「なんの修行ですか?」
「魔法を覚えてもらう普通のオーガは魔法に弱いからな。」
「一応使える魔法はわかっています。」
「そうかなら、いけるか?」
「はい!」
「じゃぁあの辺りに好きなものを撃ってくれ」
「それではいきます!」
俺は手のひらを向け風の刃を放った。
すると壁に真横に1mほど深さは30センチほどの傷跡がダンジョンの壁に刻まれた
「無詠唱か、それにあの威力」
「いえ、いいましたよ?」
「ん?聞こえなかったが?」
「あぁ、もしかしたら竜言語って人には聞こえないのかも」
「ほう、今のが有名な竜言語魔法か。いまはどの等級のを撃ったのだ?」
「一応下級ですが。」
「なに!?いまの威力中級くらいの威力はあったぞ!」
「いやでも下級なんですが」
「まあ、それだけできるなら勝機はあるな。」
「確実性はいいのですか?」
「まぁ、これでもS上位ランクだから心配するな。」
「あの質問なんですが俺はCランクの下位のくらいって師匠はいいましたけど、師匠はS上位ランクって言われましたが言い回しの違いなんですか?それとも別の意味が?」
「そうか、知らないのか意味が違うからそう言ったんだ。Sランクだけはランクが2つあってS下位とS上位ランクの2つで普段はまとめてSランクというが能力の壁を越え完全なる人外へと歩みだしたものをSランク上位と言っている。まぁ昨今はS上位ランクを他のランクで表そうという動きがあるからそのうち変わるかもな。」
「そんなものがあるのですね。」
「お前は確実にこっち側だけどな!そういえば上昇値はレベルが上がってもまた上がっていたか?」
「はい、あがっていました。」
「そうか、この分だとすぐに追い付かれそうだな。」
「そんなことないと思いますけどね。」
「さて、行くか!」
「はい!」
そうして、師匠は扉を開けて中に一歩踏み込み俺が中へ入ったとき後ろで扉がしまった。
そして、オーガキングの周りが光ったかと思うとオーガが3体現れた。
竜眼で一応オーガをみた。
種族名 オーガ
鬼系の魔物でランクC
怪力でその力はランクBにも迫るほどだが魔法にめっぽう弱くその耐性はDランクの魔物にも劣る。
上位種族がいると連携をとり厄介な存在となる。
「カイル雑魚は任せたぞ!」
「はい!」
身体強化を行い、距離をとりながらまずは師匠とオーガキングのそばから離すために氷の矢を複数作り当てていくと面白いようにこちらにつられてきた。
『『『Gugyaoooooo』』』
オーガが咆哮しつっこんでくる!
竜眼を使い効率を見極め3つの魔法を発動させ一つずつ竜眼に従い丁寧に首をはねていく。
最後の1体と言うときに放ったはいいがオーガがニヤっと笑った気がした。
そして、オーガはよけた。
「くそ!」
こうなればなにが最適だ?魔法で牽制しながら槍で倒す!
オーガが迫ってきたが魔法はまだ準備出来ていない。
慌てるなよ俺!
『gaaa』
「くっ!」
オーガの攻撃を、さけ槍でちょっかいをだし魔法が発動できたのでタイミングをみて撃ち込んだ!
オーガが怯んだところで俺は槍をオーガの心臓へ向け突き刺した!
「おらぁぁぁ!」
『ga....』 ドサッ
「やったーー!」
「ふむよくやった。」
「し、師匠大丈夫でしたか?」
「あぁ、雑魚がいなかったからすぐおわったよ。お疲れ」
「疲れました。」
「さぁ、でてから休むぞ」
「はい」
俺と師匠はボス部屋を出てすぐのところで休憩をしばらくとりそれから今後のことを決めることにした。
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