蘭歌著『幻影奇譚』

 こんにゃー水銀あんじゅです。今回はツイッターで募集した企画、#RTしたあなたの小説を12星座に当てはめます。をやっていきます。企画の都合上、ネタバレの恐れがありますことをご了承ください。


作品概要

 昭和初期、友人と肝試しに行くことになった青年は、その道中、巷で怪談話が売りだといわれている噺家、吉珀亭無明(きはくてい むめい)から行ったら帰れなくなると忠告を受ける。その忠告通り、肝試しに行った友人たちは帰ってこなかった。

 吉珀亭無明に興味を引かれた男は、後日、彼の家を尋ね、彼の下に通うことになる。昭和時代妖怪伝奇ものです。


主人公の12星座イメージは?

 青年は、飄々とした無明に振り回されますが、それもいいかといった様子で世話を焼きます。世話を焼くのは無明の生活そのものです。衣食住は蟹座の管轄です。

 無明は落語家であり、怪談話が得意です。話すことが一番得意な星座は双子座です。双子座は風のように軽く、中性的で若々しい印象を与える人が多いです。そして世間話などのたわいもない話に敏感です。

 さらに無明は、幽霊やあやかしなどを視ることが出来ます。怪談噺も幽霊もあやかしも蠍座です。妖怪自体が蠍座が表すものだからです。


主要舞台の星座イメージは?

 舞台は昭和初期です。ここでは現代ではない時代物として考えるなら、時や伝統を司る山羊座でしょう。

 そして舞台そのものを見てみると、身近な日常生活を営む場所のみで構成されています。しかし家ばかりという訳でもなく、無明の職場になる寄席や、馴染みの佃煮屋なども出てきます。近場への移動や、その人にとって一般的な場所は、双子座が表します。


文体の星座イメージは?

 この作品は、一人称と三人称が話数ごとに変わります。そしてその視点の人物の主語が少ないことが特徴です。そのため、まるで自分に言われているような没入感を味わえます。

 没入感を表すのは、人々との境界線をなくすといわれる魚座でしょう。

 文体自体は人物の描写に力が入っているように見受けられます。それは考えや想いというより、人物の言動や風貌などです。人々の様子を細かく観察するのは、対人関係を表す天秤座でしょう。


まとめ

 必要最小限の描写で物事を語っており、簡潔にまとまっています。作品に余白が多く、怪談ということもあり、想像力を掻き立てられます。想像力は夢想や陶酔という言葉とリンクする魚座です。


素敵な作者さん情報

 蘭歌さんは、カクヨムやツイッターで活動なさっています。

 カクヨムアカウント

 https://kakuyomu.jp/users/Ranka0731


次回予告

 次回は、月音さんの『今宵、あの藤の下にて君を待つ。』です。


この企画について

 企画の進捗についてはツイッター内のハッシュタグ、 #RTしたあなたの小説を12星座に当てはめます第一弾進捗 をご覧ください。

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