大丈夫じゃないやつ 〜K太郎の大冒険…局地的なやつ〜

@kyudo

第1話 K太郎とはなんぞや…

ヒトを「大丈夫なやつ」か「大丈夫じゃないやつか」に分けるとするならば、間違いなく、確実に、K太郎は「大丈夫じゃないやつ」に分類されるであろう。


 デブだし、酒好きだし、食い意地張ってるし、周囲見れないし、転職しまくりだし、挙句の果てには妄想癖だし、しばしば現実逃避するし…

 しかし!

K太郎のしぶといところは、それでもなんとか40歳手前に差し掛かる今日このごろまで、ただの一度も無職になること無く、社会人として生きているところである!


【202X年 I県М市】

 今日もK太郎は、その170センチちょっとの、90キロ近い体重を誇るそのをエッチラオッチラ揺らしながら、カバンに「今日はコレ」と決めた文庫本を入れ、夜のМ市の呑み屋街に歩を進めているのだ。


 友達も少なく(ていうかホトンドいない)職場の飲み会にも行きたくないK太郎にとって、月に2〜3回の楽しみは、串焼き屋のカウンターに座り、ゆっくりと生ビールや煮込み、串焼きなどを摂取しながら、好きな文庫本をゆっくりと読み進めることなのだ。

 K太郎はスナックやキャバクラといったものを体が受け付けない体質らしく、だからお気に入りの文庫本がまさに「酒の相手をしてくれる綺麗なお姉さん」の代わりなのだ。

 〜続く〜

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