『サラマンドラ航空郵便社』ささはらゆき様

完全文系の私はSFやメカは苦手です。

だけど雰囲気は好きなのですよ。メカ操作の描写にカッコいい～となるのですよ。要するにミーハーなのです。

発進シークエンスが大好物で。昔レンタルでアニメを見まくっていた時期がありまして、映像特典で発進シーンがあると嬉しかったものです。

『サラマンドラ航空郵便社』では、戦闘機を竜に見立てた描写がもうセンスのかたまりだなと。無機質でありながら生物かのような存在感がすごい。なるほど、このお話のヒロインはサラマンドラだなと。

そして随所で展開される熱い航空シーン！！　くううう、かっこいい！！　空は男のロマンだぜ！　とばかりにかっ飛ばしてくれます。

ストーリーももちろん面白いです。テオが実は……とかいいですよね～くふふ。

それにしても飛行機とノスタルジックな世界観て、どうしてこうも相性が良いのでしょう。

しかし、戦闘機が活躍するのですから戦争の物語でもあります。

なんでもそうですが、おしまいにすることははじめることよりも難しい。そして国家の戦争責任は誰の肩にのしかかるのか。決して他人ごとではない部分があったりもして。

楽しく読んで考えさせられもする良作です。

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