ネトゲの夫の中身がクラスのイケメンとか聞いていない
Crosis@デレバレ三巻発売中
第1話日常
「おはよーっ!」
「あ、水樹くんおはよー」
「はよー。みずっち」
早朝、いつものように朝の予鈴が鳴る三十分程前から少し早めに登校していた私はスマホアプリでポチポチと友達と一緒にデイリーを消費していた。
そんな時、予鈴まであと五分を切った所で透き通った男性の声が教室に響き渡ると、その声の主である
身長は178と高身長だが高すぎるという訳でもなく、身体は中学時代スポーツ系、確かサッカー部に所属していたためか締まっており、色白な肌な上にその声は女性にとっては聞くだけで妊娠させられそうな耳心地良すぎる声質。
髪はサラサラで短めの横の髪と比べて眉毛にかかる程の長さの前髪を横に流してる。
そしてなによりそのお顔はどこぞのアイドルグループの中心でも違和感がない程のイケメンという顔立ちだけでなく親が金持ち。
もうどこの少女漫画の世界の王子様よと言った感じである
「いつもいつもよく飽きないわね」
「それを言うなら私たちもこのアプリもう三年もやってるじゃない。どちらかというと世間は私たちの方が下だと見ているわね」
「おふぅ、痛い所を………っ」
「まぁ見る分には目の保養になるし良いんじゃない?見る分には」
「まぁ確かにそうだけど目の保養と言えば昨日当てたこの限定星五キャラのスサノオ様のイラストを見る方が今はよっぽど目の保養になるわぁー」
「き、貴様っ!! 私を愚弄するかっ!! 実は心の中で昨日爆死した事嘲笑っているなっ!」
「あー、目の保養になるわー。 ねぇ、当たれば爆死じゃないって名言知ってる?」
「きっ、貴様ぁっ! 貴様ぁっ!」
そして私たちヒエラルキー最底辺はその完璧すぎる王子故に、最早一種のアイドルと同じ、所謂住む世界が違い過ぎて関わり合いが持たないと分かり切っている為に他人事のようにこうして会話をしていた。
他人事というか、正真正銘他人事なのでまるでテレビの向こう側を観ているような感覚に近いと言えば分かりやすいだろうか。
「ほらほら、デイリー消費するの手伝ってあげるから」
「それはお主も同じ立場であろうっ!! でも手伝ってっ!!」
「はいな」
そして今日も、いつもと変わらない日常が過ぎていくのであった。
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