空だけが蒼かった。
ゆづき。
プロローグ
白い龍が空を駆けていった。
人々はそれをぼんやりと見ていた。
私は、龍と目が合った。
瞬間、龍はけたたましく鳴き、その鱗が剥がれていく。
ひらひらと落ちる雪のような鱗。
私はその一つを手に取る。
それは、白い手紙だった。
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